《 浜辺の二人 》 V
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「ねぇ・・・、 何をして遊ぶ?」
砂浜に座った美々子は、健二に話しかけた。
美々子は高校2年生、
可愛くてスタイルがいい彼女は、学校でも人気がある。
夏休みの今日、彼女は恋人の健二と海に遊びに来ていたのだ。
ビキニを着た彼女は、小さな彼を、その手に優しく握りしめていた。
美々子は、優越感に満ちた表情で、小さな健二を見つめる。
「そ、そうだね・・・、美々ちゃんの好きなことをしようか・・・。」
健二は、ややぎこちなく応える。
彼は、巨大なガールフレンドの強い力を感じていた。
彼女がその気になったら、ミカンを絞るよリ簡単に、彼を握り潰すことができるのだ。
彼女が、そんな事をする筈はないのだが、それでも、健二は少し怯えていた。
手の中の恋人が、ぷるぷる震えているのを感じ、美々子は思わず笑ってしまう。
彼女の心の中に、優越感がさらにふくらむ。
大きいということは、なんと楽しいことなのだろうか。
今、彼女は小さな彼を、どうすることだってできる。
しかし、美々子は彼を痛めつけるつもりはない。
彼女は微笑みながら、彼に言う。
「心配しないで、私は健ちゃんのことをいじめたりしないから。」
彼女は、小さな恋人の頭を、指先で優しくなでなでしてあげる。
それから二人は、いっしょに海に入り、今日も楽しく遊ぶのだった。
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