《 真夜中の体育倉庫 》 第31話

----------------------------------


 
(過去の世界で、始祖の記憶)

 我が名は「始祖」 超能力者一族のリーダーだ。
長き、長き、眠りから我は目覚めた。
我は遠き日の力を復活させねばならない。
栄光と繁栄の日々を取り戻さなければならない。

 遠き昔、我は別次元の宇宙で生を受けた。
普通の成年男性だった我は、ある日、力に目覚めた。
我の肉体は、他の男どもと比べものにならぬ程逞しくなった。

 我は自分の強き肉体で、女の子たちを優しく愛してやった。
女たちは我の肉体に溺れ、永遠の愛を誓った。
我は女の子たちと、ハーレムを建設するつもりだった。

 しかし、異変が起こった。
我の愛した女の子たちが巨大化していったのだ。
 すぐに世界は巨大娘たちが支配することになる。

 進化の偶然か、我の生まれた星は地球とそっくりの惑星で、
文化や都市形態、女の子たちの服装まで地球と同じだった。


 我の愛した巨大娘たちは、気まぐれのままに奪い、犯し、破壊していった。
その足下に都市の全てを踏み潰した。


 ただ遊んでいるだけの娘の足に都市は潰され、翻弄され、蹂躙される。
始祖である我は別に気にしなかった。強い者が生き残る、それが真実なのだから。



 地上の人間達は誰も抵抗できなかった。
ただ巨大な彼女達を見上げ、悲鳴を上げ逃げ惑うだけ。
全ては巨大娘達の思うがまま。 彼女達が大きくて強い。 
だから何でもできるのだ。ただそれだけの事だった。

 我は嬉しかった。我の愛した娘たちが誇らしかった。
こうして我は超能力巨大娘たちと共に、その世界の支配者となった。

 しかし、ここで我は致命的な失敗をしていた。
我の愛した娘たちは巨人となって無敵の肉体を手に入れたが、
始祖である我は、「普通サイズの人間男性」のままだったのだ。

 巨大娘との幸せな生活が続いた。
だが、どんなものにも終わりが来る。
月日は流れ、年老いた我は老衰で他界した。
うう、何という、何という、しょーもない結末じゃ (´;ω;`)ウゥゥ。

 我の死と共に巨大娘たちも力を失い、故郷を捨てて、
この地球という星に移住した。あれから数千年の時が流れた。




 そして、我はこの地で「健一」と言う名の男子高校生の中で、
精神エネルギー体となって蘇った!!

 我は若い男性の肉体で復活した。
だが、それだけでは、前と同じ失敗をする。
数十年もすれば、この健一の肉体でさえ老いて使えなくなる!

 だが心配は無用だ。すでに我は新しい力を見つけている。
我は他人の肉体に入り込み、精神を支配する力を手に入れたのだ。

 まずは愛花とかいう巨大娘を襲って、その肉体を奪う。
そして愛花をさらに巨大化させて、我がメガ巨大娘となって世界を支配する。

むは、むははっは。

むは、むははははっは。

 ついにこの日が来た。 始祖である我が完全復活する日が!!
さぁ、愛花とやら、聞こえるか。我の可愛い娘よ、

 さっさと巨人の肉体を我によこせえええ!!



目次に行く めくる→