《 命知らずのバイク乗り 》
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その日、ある資産家が町を散歩していた。
ゴゴゴゴオオオンン!!
そこに、何の説明もなく、巨大女性が現れた。
資産家は慌てて逃げようとするが、巨大女の足が起す震動のため、
塀が大規模に崩れ、彼の上に倒れてくる。
絶対絶命、もう逃げられない!
このままでは瓦礫の下敷きになってしまう!!
資産家は覚悟を決めた。
と、そこへ猛スピードのバイクが風のように現れる。
そのバイク乗りの青年は、塀が崩れそうな危険な光景を気にすることもなく、
資産家の横に突っ込んでくる!
見ず知らずの自分を助けに来てくれたのか!?
死を覚悟していた資産家は走るバイクに飛びつく。
間一髪! 2人の乗ったバイクはそこからの脱出に成功する。
大きな音と共に、背後で塀が崩れ落ちる。
バイクはあまりにもスピードを出し過ぎていたため、そのまま川に飛び込んでしまう。
資産家とバイク乗りの青年が、川の水の中で隠れている間に、巨大女は何処かへ行ってしまう。
町に被害がでたものの、奇跡的にも彼ら2人は軽傷ですんだ。
命が助かった資産家は喜ぶ。
「あなたは命の恩人だ! 礼金として1000万円を差し上げよう」
資産家はそう言い、青年をほめたたえた。
1000万円をもらえると知った青年は、泣きそうになりながら言った。
「そ、それは嬉しいです。 今日、友人から中古のバイクを買ったら、
ブレーキが壊れていて死にそうになりました。
でも、これで、ちゃんとした新品のバイクが買えます」
(終わり)
(本日のお言葉) 車の整備は万全に。