《 女神の怒り 》 その後

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 ある日、天界の女神様が地上を見ました。

 地上では人間達が戦争ばかりしていました。



 自由のため、平和のため、愛する者を守るため敵と戦え!
政治家は国民にそう呼びかけていました。



 3000年前から、ずっとこの調子で戦争ばかりです。
さすがに温厚で優しい女神様も、今日は怒ってしまいました。

「ちょっと、あんた達、いい加減にしなさい」
 そう言うと、指で地球をつつきました。

 
女神様はとても大きくて強いのです。

 地球の中心核は、ひとたまりもなく宇宙に飛び出し、
爆発しました。 世界は終末を迎えたのです。





 女神様はすぐに反省しました。
真面目な人間達も大勢いたのに、ちょっとやりすぎです。

 でも、もうやってしまいました、過去は誰にも変えられないのです。
しかし、未来を作ることはできるかもしれません。

 女神様は砕け散った地球の破片を集めました。
そこに世界樹の木を植えます。

 地球に根を張った世界樹は大きく育ちました。
宇宙蝶も飛んできました。

 今すぐに再生は無理でしょう。
長い、長い時間がかかります。
しかし、きっと地球は美しい姿を取り戻すでしょう。

 数億年後の、その時にこそ、きっと戦争も憎しみもない、
世界中のみんなが幸せに暮らせる平和な世界が誕生するでしょう。





(終わり)


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