《　哀しみの戦女神　》

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　城壁は崩れ落ち燃えている。立ち昇る硝煙、戦士達の叫び。

　神様・・・どうして戦わなければならないのですか？

　空を見上げる。　彼女の問いに答えはない。



　哀しみを胸に足を踏み出す。
兵士達は悲鳴を上げる、だが逃げない。その小さな体で彼女と戦うつもりだ。
自分達の信じる物のために、愛する者を守るために・・・。

　無数の矢が射られる。しかし彼女の強靭な肉体には通用しない。
勇敢にも、剣をかざし彼女の足に駆け寄る兵士もいる。

　だが巨大な足が彼らを蹴散らす。足下で多くの兵が潰される。
剣の一振りの風圧で、男達は飛ばされ大地に叩きつけられる。

　彼女は巨大な戦女神。

　誰も彼女を止めることはできない。
戦うことが彼女の運命であり、生きる意味なのだから。


（終わり）






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