性的表現、暴力的な描写があります。 未成年の方は読まないでください。
トーイ・ゲーム―― 巨人からの手紙 最終章
ヘディン・作
笛地静恵・訳
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もし私が、十分なバスの乗客の分量を確保できていたとすれば、臍の穴に彼らを入れる時間を作ることにしている。そこに彼らを置き去りのままにしておくというのは、特別なスリルを覚える行為である。
彼らの存在を忘れてしまう。
気が付くのは、すべてが終わった後である。プレイが終わった後で、彼らが穴の底で、どんな状態になっているのかを、観察するためである。
そして、ついに、より大きな物体を取り上げる時が来る。
ここで言う大きな物とは、飛行機や船のことである。それについては、すでに説明した通りだ。
列車について、忘れたわけでは無論ない。それらは、メリーがいつも楽しみに使うものである。しかし、時折、私にも、御裾分けが、あるのである。
貨物列車というのは、それらの内でも、最も小さくて最も弱い物である。長くつながった車輛のたぐいを、原型を壊すことなく、取り扱う自信がない。しかし、試してみることはある。
もし、それができる場合には、機関部を持ち上げてから、全車両を割れ目に即して垂らすことにしている。
エンジン部分をクリトリスの上に置く。
残りの車輛を、割れ目に即して一直線に並べる。垂れ下がりながら、後部はプッシーの穴の位置に届く。
私には、三両以上をつなげて扱う技術がない。しかし、車両の長さが一インチ(約2.5cm)に達するものであれば、下の唇の長さに、ぴったりと挟まるのである。
こういうと、簡単に聞こえるかもしれないが、やってみると、その難しさがわかる。
できる限り両足を広げる。自由な方の手で車体を支えている。そうしながらも、プッシー・リップは、この脆い代物を押し潰してしまっているのだ。
おそらく。このことは、あなたには、信じられないかもしれない。誰か他の者に、可能かどうか、質問するわけにも、いかないことだ。
しかし、プッシー・リップは、列車の車体の幅よりも、遥かに厚いのである。
車輛というものは、幅が一インチの十分の一(約2.5ミリ)ぐらいしかない。高さは、それよりも、わずかにある。
そして、あなたはプッシーを至近距離から、観察したことがあるか?そう、もちろん、すべてのプッシーは、異なる形をしている。
外側のリップ(大陰唇)は、しっかりと閉じ合わさっている。厚くて、表面は平らである。そこで互いに優しく合わさっている。もちろん内側のリップ(小陰唇)は、その隙間から、僅かに顔を覗かせている。ラビアの外側には、たくさんの皺が寄っている。しかし、リップの内側に関しては、それよりも滑らかである。外側のリップにアイロンをかけた物というと、イメージが涌くだろうか。
それらの厚みは、車両と同じぐらいである。しかし、量感がある。あなたたちの列車は内部が空洞である。こちらは、そうではない。
私は、それに触れるのを好むけれども、通常は、そんなに丁寧に扱っているわけではない。もう少し無造作である。指が、割れ目を開放するのを止めれば、それは血と肉の圧縮機となる。閉じ合わさる。
後には、何も残らない。ただ一枚の鉄板となった列車があるだけだ。
そして、また私は、自分に快感を与えてくれる人間達を用いる時と同様に、列車本体にも、いっさいの躊躇いや遠慮をしない主義である。彼らは、あまりにも簡単に、磨り潰されてしまう。
それが、ディーゼル・エンジンを搭載している場合には、体験は素晴らしい物となる。ほとんどすべての場合、運転手は運転席に待機している。そして、列車が、湿地帯を滑って転落しそうになると、彼らはエンジンをスタートさせる。濡れた峡谷を越えていこうとする。
もちろん、彼らは、そのために必要な強大な出力を、生み出すことができない。しかし、小さなエンジンは回転し、悲鳴を上げて、クリットの上で、動力を生み出そうと苦闘してくれる。
その間にも、車両から車輛へと、次々とプッシーの内部へ滑落していく。彼らは常に歓待される。もう充分に唾液を垂らして、待ち構えている。飢えた状態である。そして、それらが内部に呑み込まれていく情景を、私は鮮明に想像している。
もちろん、これらは、濡れたプッシーの欲望の成果である。
列車は、あまりにも小さい。そして周囲の性器の肉の重量は、何トンにも達する。
私は客車が、熱い沼地に転落していくときには、そこにはラブ・ジュースが、飛沫を上げていると想像する。
すぐに、沼地に呑み込まれていく。
すでに、客車の車輛の内部には、非常灯が、ともっている。それ以外は、暗黒である。車輛は、こうした水圧に耐えるような設計をなされていない。
私のジュースは、車両のどんな隙間や穴からも、侵入する。内部に大量に流れ込んでいる。圧力に、窓ガラスが割れる前から、悲惨な状態である。
そして、匂い高い粘着力のある液体が、車内に潤滑剤の大津波となって襲い掛かる。
薄暗い光の中で、人々は、濃厚な臭気や熱気と戦わなければならない。
呼吸できる空気を求めて、喘いでいる。
おそらく車輛の隅やシートの下には、まだわずかの空気が、残されている。しかし、車両が、さらに内部へと滑落するにつれて、圧力がそれまで以上に、増大していく。これらの小さな空気の泡も、圧縮されていく。
更に、さらに、プッシー・ジュースに、その居場所を明け渡していく。
一方、そのころには、車体を構成する鉄材も、悲鳴を上げている。プッシーの壁を滑り落ちていく。
何名かは、すでに絶命している。
何名かは、窓の外に放り出されている。プッシーの肉壁と、車輛の側面との間に挟まれて、押し潰されていく。
鋼鉄が、断末魔の悲鳴を上げる。
プッシーの壁面の圧力が、さらに伸し掛かってくる。構造材も、その能力の限界に達する。全方位から、血管の拍動の打撃が、追い打ちをかける。もう崩壊寸前の車体を揺るがす。
最後の必死の戦いも、敗北を迎える。
潰れていく。
車体が、平らになっていく。
優しい膣の圧力の前に屈服する。
私は、その過程を感じている。
車体の細い構造材が、内部で、くしゃりと潰れていく。
私には、何の痛みも痒みも伴わない淡白な過程である。
それほどに、弱い!
もちろん、時には、内部の筋肉を、使いたくなるときもある。しかし、車輛自体が、壊滅するのを感じる方が、楽しいのである。何の抵抗感もなく潰れていく。
プッシーが緊張する。それだけで潰れていく。何も感じられない。あまりにも弱い。
それで、列車は、私には、それほどに価値のある大切な物ではない。ある種の前戯のための代物である。
これらのすべては、私の脳内で起こっている事態に過ぎない。
車内の男たちには、済まないと思う。もちろん、私は、無人の車輛を好まない。彼らが内部に乗っていて,そこで最期を迎えるということを感じているのが、重要なのである。
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飛行機は、もっと面白い。
注意深く機首部分を使って、その機体前部で、女性自身を開いていく。もちろん、本当に、力まかせに開くのではない。しかし、両脚を大股開きにしていると、それだけで、内部のリップが、それを受け入れやすく、感じやすい状態になっている。そのことが、要点なのである。
もちろん、壊れやすいことに、変わりはない。しかし、それについては、もう説明済である。
大きな飛行機といっても、私には、えんぴつ一本分ぐらいにしか感じられない。これでは、内部を充たしてもらうという理想には、遥かに遠い。そして、カントの内部に擦り付けて快感を得るためには、強度が遥かに不足してしまう。しかし、少なくとも、内部に、それがあるという存在感を、得るができる。
いつも飛行機一機だけではなくて、何機かを同時に活用する。そのためには、ある特殊なテクニックを、複数組み合わせて、使う必要がある。
最初の一機は、単に丸呑みにする。そんな要領である。
私は、それを内部に呑み込ませる。
滑り込ませる。
リップの間で、壊れていく。
感触そのものを楽しむ。
それから、プッシーの内部で感じる。
そして握りつぶす。
それは、簡単に、プッシーの筋肉の圧倒的な力に、屈服する。
それが平らになる。
それに任せる。
そう、正確に言えば平らではない。それは、平らになるということと、潰されるということの、中間の状態である。複雑な外見を呈する。
それから、さらにもっと深くに入れる。
また締め付ける。
両翼が折れ曲がる。機体にくっついた状態になる。内部に折り畳まれた状態である。
短い機体で、この過程が三から四回。より大きな機体では、五回繰り返される。
最後には、残った部分を取り出してみる。いつも、それは、アルミフォイルのぐちゃぐちゃの塊である。それと同じ状態になっている。
それが済むと、内部の筋肉も、大分リラックスしてくる。
次の機体を、いっぱいに受け入れる状態になっている。そう、ここで、いっぱいという言葉を使うべきではない。大きなものであっても、長さは3インチ(約7.5cm)にちょっと足りないぐらいだ。それで、内部が満たせるとは、いくらあなただって、思いもしない。
けれども、それは喜ばしい品物であることには、変わりはない。それを内部に挿入する。一回のストロークで、平らになる。あるいは、左右の翼が取れてしまう。私が指を入れてみると、すでにプッシーの方では、準備万端が、完了していることがわかる。
膣は、いくらか上の方に向かって、ラブ・トンネルが折れ曲がって、カーブしている。そんな形をしている。
機体に、ひび割れが入る。
窓が壊れる。
プッシー・ジュースが、機内に浸潤していく。
その思いに体を震わせる。
それから、幾分か技巧的なプレイをしていく。
あなたは、私が、その種の専門の訓練を受けた女であるということを、知っているだろうか?前歴は、すでに調べがついているはずだ。何も隠す必要はない。
自分の意志で、膣の内部の筋肉の一部を、動かすことができる。
そのために、プッシーで、その飛行機を搾ることができる。
これが最良の瞬間である。本物を味わっている状態にきわめて近い。そして、内部では、百か二百の小さな人々が、壊れた窓から流れ込む、淫水の内部で、必死の抵抗を示しながら、溺れていくことを知っている。
それから、膣の入り口に近い部分の筋肉を締め付ける。それによって飛行機の尾部が、平らになって行くのを感じる。
同時に機内には、大量のラブ・ジュースが流れ込んでいく。断末魔の人々と流れに浮かぶ荷物を載せて、水没していく。エコノミ―クラスからビジネスクラスまでが、洪水に襲われている。
このことを考えていると、いつも小さいが、たしかなオーガズムの前兆に襲われる。それを保持していられるのは、ほんの数秒間のことである。
それから、内部の筋肉のいくらかを使う。折れた翼の鋭い断面を感じることができる。そうしながら飛行の本体を押し潰していく。
内部で生きているにしろ、亡くなっているにしろ、トーイ(玩具)の頭部に力を入れる。私が好きな想像は、ファースト・クラスの金持ちの乗客たちが、貧乏な階級の女だった下劣な愛液の津波の襲来を受けて、逃げ惑う光景である。何人かは、潰れる機体に巻き込まれて、肉塊と化している。
私は、そこでやめたりはしない。そのころになれば、いつも、最初の愛液の大量放出の時を迎えている。
膣の深いところにある筋肉を使っている。
わずかな抵抗を示してから、飛行機の先端部分が裂けていることを確信している。陰水と生け贄たちが、トーイの内部で混じり合い踊りながら深みへと沈んでいく。
飛行機の残骸は、この後では、極めて醜悪な物に見える。
私が、それを指先で取り出す時には、いつもそれは、ぐちゃぐちゃの一塊になっている。そして犠牲者の血が、小さな染みとなっている。
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時折、それは本当にめったにない幸運に恵まれた日なのだが、私も豪華客船で遊べるときがある。
船体が大きい。
そう豪華客船について考えるだけでも、濡れてくる。素敵な体験である。私たちが、あなたたちの世界から手に入れることができる最良の品物だ。
船というのは鋼鉄製である。大変に堅固に作られている。たいへんに固い。あなたたちが考えていることは、御見通しである。しかし、それは、私たちの考えていることのすべてではない。
言ってみれば、あなたたちの船の船体を形作る鉄は、一インチ(約2.5cm)の厚みしかない。印象的ではないか。そうは思わないか?もっともストレスのかかる船体の部分は、2インチ(約5cm)ある。
私たちにとっては、それでさえ、とても壊れやすい。アルミフォイル並である。私たちにとってはそうである。
あなたたちにとっては、充分に信頼に値する。しかし、一インチ(約2.5cm)というのは、私たちにとっては、その千分の一の厚みに過ぎない。船体に肋骨上の構造材や隔壁がなかったとしたら、私たちは船を手に取ることすらできない。
あなたに想像して答えてもらいたいのだ。
アルミフォイルを使って、女のプッシーに喜びともたらすためには、どうすればいい?できないって?今、すぐやるのだ。
しかし、すでに、あなたたちには話した通りである。それは、私たちが手にすることができる、最上の部類のトーイである。
私は、こうして話しているだけでも、すでに濡れている。準備が出来ている状態である。大変にリラックスしている。
特に飛行機による前戯の後が、最高である。
背中を下にして横たわる。大股開きの態勢になる。こうすると、プッシーがそれ自身で大きく開いてくれる。それから、指でプッシー・リップを、さらに割って左右に広げる。
注意しながら船を挿入する。
最初はすべすべとしている。冷たくはない。というのも、鉄製と言ってもかなり薄いからである。
ラビアを滑って内部に入って行く。
愛液の芳香に濡れながら。プッシー・リップの肉の、より深いところにまで、入って行く。膣壁が、それを感じている。
船体の壁が、割れるのを感じる。船の形全体が、圧力に歪んでいる。かろうじてその重圧に耐えているのは、堅固な竜骨の部分だけである。
それから、船の上部構造物が、プッシーの入り口の門に当たる。私はこの部分が特に好きである。いったん取り出してみる。
全部を愛液で、もう一度、ていねいに濡らす。そうっと扱っていく。この段階で船体に多少の歪みが生じるのは気にしないことにしている。
もう我慢ができない。
プッシー・リップを、もう一度、大きく開放する。充血し、大きく反り返ったラビアは、船を抱擁する。そのために、その本来の役割を忠実に果たしている。
ラビアが、それに、そっと、触れるのを感じる。その感触は、何と優しいのであろうか。それでも、もっともデリケートな体の部分さえも、あまりにも強大である。
ラビアが閉じるにつれて、彼らの野望も、嬉しい事には、敗北することになる。それで、上部構造も、ラビアに崩壊していく。
船に充分な大きさがある場合には、私はその場に座り込む。膣の筋肉は、一つも動かさない。細心の注意をしている。壊れやすい、トーイの被害を最小にしようとする。
それから、クリトリスに指を延ばす。上部構造の後ろ側も、そこにある。時折、汽船の煙突が、その部分に設営されていることがある。プールがあることもある。双方であれば、さらにおもしろい。
煙突は、たいていの場合は、他の構造物よりも、堅固に作られている。壊れるときにも、それなりに、おもしろい存在なのである。
プールは、いつもそこに何人かは、人間たちが入っている。どうしてなのかわからない。しかし、常に何名かが、プールにいるのだ。
これは、おそらく<タイタニック号>が沈没する時に、楽団員が最後まで音楽を演奏し、人々が酒を飲んで騒いでいたというのと、同じ心境によるもではあるまいか。
いいや!
もちろん、そんなことはない!
これは、単純に、船が前部から呑み込まれているので、人間達が後部に逃げているせいではないか。
ラビアによって、上部の建築物は、前部から順番に破壊されている。そして逃げた所にあった、プールに落ちた。それが正解ではないか。
クリトリスに、いくらかの愛撫を提供する。その後で、フィニッシュを迎える習いである。船を、途方もなく巨大なカントに、押し込む。柔らかいうずきが、そこに生じる。
プッシーは、それが何であるにせよ、船の上部に残っていたものを、平らにならしている。ブルドーザーである。
私が感じるのは、船体自身が、わずかに曲がっていくということである。
濃厚なクリームは、船の内部までを侵略している。船体が、ほとんどのジュースを飲みこんでいるのではないかと、感じるぐらいである。数えきれないほどの空洞が空いているスポンジ。
内部では、さぞかし多くの、豪華客船の乗るたぐいの上流階級の上品な乗客どもが、溺れていることだろう。
優しい肉の圧倒的な圧力。それが船体に大穴を空ける。
事態は、かく進行していく。
そして、もし可能であれば、ほとんどの場合はそうなのだが、船の後部までその全体を、完全にプッシー・リップの内部に呑み込んでしまう。
そして、人差し指をクリトリスにあてる。
人々が、その内部に、なお生きていることを知っている。恐怖にうちふるえている。まだ一縷の望みがあると、信じている者さえ、いるかもしれない。
私の箱の中のトーイとしては、もちろん船というのは、最も頑丈である。何名かは、よじ登って外に出ている。私はそれを知っている。
私たちは、盲目ではない。私たちは、膣の中で横たわった船の内部から、外に這い出している者たちを、目撃しているのだ。
今では彼らのすべてが、船の内部に囚われの身となっている。隔壁で仕切られた無数の部屋が、悲鳴を上げている。
私の心臓が鼓動している。血管に血が流れている。
もちろん、ジュースは、船内を浸潤している最中である。外側にある船室は、すでに完全に水没している。
濃密なジュースは、舷窓を破り、船室の内部に、濃厚なジェット水流となって浸入している。内部にあるものは、人も、物も、押し流し、溺れさせている。
それから、圧力に船室のドアが、いくつも破壊されていく。欲望の液体が、船の下層にまで、滲出していくのである。
その間に、クリトリスを熱烈に愛撫していく。巧妙なクリトリスの乗り手も、磨り潰されていく。それを取り巻く皮の隙間に入って行く。
動きが、船全体を揺らしている。そして、私がヒップを前に突き出した瞬間には、内部の人々は、おそらく暴力的な力で、壁や床から跳ね上げられている。
何名かは、もちろん温かいジュースに、柔らかく抱擁されている。その内部で死んでいく精子である。苦闘している。
そして、それから、とうとう、私は逝く。
この瞬間を愛している。もちろんである。
クリトリスは高く勃起し、プッシー・リップ全体を上に引き上げている。喜ばしいクライマックスが、プッシー全体に広がって行く。
トーイは、骨盤の筋肉と連動して激動する。膣の柔らかく濡れた壁面が、痛めつけられた船体に襲い掛かる。すべての肋骨材と隔壁を、何の苦も無く、即座に、ぎゅっと抱きしめる。
あなたたちの哀れな製作物を軽蔑しつつ、プッシーは船を破砕する。
オーガズムの第一波が襲来する。それによって一度砕けた物体が、さらに圧縮されていく。
鋼鉄のフォイルの小さな丸い物体になるまで、捏ね上げる。整形する。
指が、膣の奥まで挿入される。内部の残骸ともども掻き回す。
私が求めるのは、可能な限りで、最大のオーガズムの高まり。それのみである。
ついに、指先の爪の間に残っていた物とともに、球状の物体を指先で摘まみだす。小さな鉄の球。たいてい親指の爪の大きさにも満たない。それしか残っていない。収集品に追加するために取っておく。
ただ本当に大きな豪華客船のみが、私に至福の時をもたらしてくれる。
小さな掌に乗ってしまう金属の物体が、時には、二度目のオーガズムを迎えさせてくれる。めったにないことだが、三度目を体験したことさえあった。その時には、まず内部で、二つか三つに砕いていた。
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私はメインとなるトーイを取り出した後では、いつも箱に中に残ったものをプッシーの内部にふりかける。もちろんもう一度、大きくラビアを開いた上である。
それから、欲望に満ちたプッシーに、人間どもを食べさせる。卑怯にも、箱の中に逃げ出した者たちだ。いつもそうする。それが、自分自身を落ち着かせてくれるよい方法なのだ。
時折、かなりの人数が、残っていることがあった。私をくすぐってくれる。オーガズムの後の、ゆったりとした下り坂に、適切な味わいになってくれるのである。
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その後で、私はいつもパティオで、ちょっとだけお昼寝をする。
時には生存者が、身体の上で動いているときがある。或いは、不法侵入者もいる。いずれにしても、無意識に手で掻いて始末している。
本当は、彼らの恐怖の姿を観察するのが好きなのだ。見られているということで、彼らの努力は、緊張の度合いを高めていく。容易に二倍になる。一つの偶発事件として、私を笑わせてくれる。
五人組の小人を見つめている。私の頭の脇を通過して、裏庭の芝生に出ていこうとしている。彼らを、もう一分間は見ていた。ようやく、彼らも私の視線に気が付く。口元に、笑みが浮かんでいるのも、見たことであろう。眠かったし、ただ彼らを見ているだけだった。
それなのに、彼らが走り出したのである。それが、彼らの肉体を疲れさせ、結局は、脱走のペースを、スロー・ダウンさせることになってしまった。
全力疾走開始から、たった二分後のことである。パティオの風雨に古びた木の床の年輪でさえも、かなりのアップダウンのある障害物である。
それから、明らかに、さらに先に進むべきか否かで、口論になった。五人の内、二人はそのまま進み、三人は戻って行くという選択肢を取った。或いは三人が進み、残りが戻るということであったのかもしれない。わからない。たいした違いではない。
それでも、彼らは私の注意を引いた。びっくりしたのは、巨大な赤い物体が空から落下してきたことだ。彼らの頭上に覆い被さった。簡単に彼ら五名の姿を見えなくしてしまった。二つの集団と言っても、せいぜい一インチ(約2.5cm)ぐらいしか離れていなかったから。
ようやく私は、その赤い物体が、フリップ・フロップであると分かった。もちろん、娘が履いているものである。中には引き締まった若い足がある。靴底は、後ろから持ち上がり、娘の素足の踵に当たる。上げ下げが繰り返される。私の両眼は、以前として小人たちがいた場所に焦点があっていた。そこには、赤い染みが五つできていただけだった。
すでに太陽が、それを乾かしつつあった。本当に大きな声に出して、笑わざるを得なかった。数秒後、脇を横切ったメリーに、たった今、起こったことを説明していた。
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私は日々の娯楽について、語ることにしよう。かなりいろいろある。
おそらく、あなたも、出版された私の物語を読まれたはずだ。私たちの生活が、基本的には退屈な物であることは、理解して頂けると思う。
どうも、そうらしく思えることで、私も気が付いていることがある。
注意深く観察してきたのだが、ここ数年間というもの、私たちは歳をとっていないのである。
私たちは食事もしない。水を飲むだけである。メリーについては、普通に成長してきたと言えるだろう。しかし、娘が私のことを28歳に見えるというのは、お世辞としても、なお若さを維持している。結構である。私が、39歳になったことを隠す必要は、何もない。
それは、最初から明言していることである。それも、すでに数日前のこととなった。私が、ここまでを一時間で書き上げたとは、あなたも思わないであろう。
私は、あなたの希望を打ち砕いてしまったか。私たちが年老いて、いつかは死ぬという観測である。しかし、今のところ、それは、なおしばらくの間は、起こりそうにない事態である。
メリーは十九歳である。成熟した体になった。しかし、私は、巨大化から数日前に撮影された写真を持っている。そして、自分自身の肉体に、ほとんど変化がないことは、断言して良いことだろう。
私の目じりには鴉の足跡がない。乳房は全く垂れ下がっていない。臀部にはいかなるセルライトもない。足には、たるみによる皺は一切ない。
七年間という歳月は、私の肉体には、いかなる痕跡も残していない。不可能なことである。一マイル(約1600m)の身長になるのと同様に。
時折、私は、自分たちが消え失せてしまうのでないか、という怖れを、抱くことがある。サイズが、痩せていくというのではない。巨大化によって、物質的に、密度が希薄になっていくのではないか、ということだ。徐々に透明になって行き、ついには雲散霧消するのでないか。
しかし、ひとたび、あなたたちの世界に一歩を踏み出せば、私の肉体は、破壊的な効果を及ぼすだけの質量を維持している。自宅の屋根が透けて、陽光が差し込むこともない。あなたたちの孫の時代まで、私たちが悪夢として存在し続けることは、疑えない事実である。
最初は、私もこれを、何かの罰ではないかと、考えていたことがある。悪魔の復讐とか、何かそんなたぐいのものだ。
しかし、どうして私たちなのか?
私の娘は無垢な少女だった。今、彼女が、あなたの種族をどれぐらい、彼女の内と外で押し潰したかということは、勘定に入れていない。あなたたちは、無価値な存在であるからだ。
あの時にもどれば。私たちの世界が、無にまで縮小しなかったことが、残念に思える。私たちの家と、僅かな家具調度などを除いて。
外世界のすべての物が、何らかの欲望をかきたてるためには、あまりにも小さいのである。何の役にも立たない。
我が家にはテレビもない。映画もない。ラジオから聞こえる音楽もない。とうに電気は途絶えている。
しかし、私は、今では、これをある種の贈り物と考えている。私たち二人に贈られた宇宙最大の賞である。
私たちは働く必要がない。どこへいくのも自由である。一か所に定住していてもよい。
メリーは、私の娘というだけではない。友人である。多くの物を分け合っている。テレビの画面にかじりつくかわりに、私たちには、互いのことをいたわり、会話をするための多くの時間が与えられている。
この世界が、気にいっている。
すばらしい。称賛できる!
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そう、私は、娯楽について、話していたのだった。
時折、家と周囲の景色に飽きることがある。
そういう時には、海辺に行くことにしている。いつもはモンテレー湾 のサンセットステートビーチにすわることにしている。そう……ビーチの長さは、500フィート(約150m)に満たない。そう……。あなたは、まさか私の尻が大きく、太っていて、幅も広いと主張しはしないと思う。しかし、ともあれ、フィットはしない。
砂浜の幅は、足が、かろうじて当てはまる程度である。そして、最初は、私は両脚を延ばして、波を爪先に浸す。それから、踵をVの字の形をしたブロックに置く。頭を倒してワトソンビルを枕にする。それによって、私たちは、普通のビーチのイメージを受け取ることができるのだ。
この行為が繰り返されることによってワトソンビル は、きわめて平坦な場所となってしまった。私たちの後頭部の摩擦で、すり減ってしまったのである。意識した結果ではない。単に不注意であったというだけのことだ。
そこに行くということは、私たちにとっては、休日を楽しむということと、等しいのである。だから、注意しようとか、足音をしのばせようなどとは、全く考えていない状態だった。ちょっと、お出かけしようというのと同じ気楽な気分である。
時折、何か全く異なった物を、見たいと思うことがある。
そういう場合は、他の場所に探索に出かけることになる。リオデジャネイロにも、一度だけ行ったことがある。それを、ニュースで聞いたことがあるだろう。
6000マイル(約96500km)の距離である。私たちであっても、一時間以上かかった。しかも、ぶらぶら歩きであったから、片道二時間半をかけたことになる。
ビーチは小さかった。しかし、本当に活気にあふれていた。あのシュガーローフ·マウンテンにも行った。大変に楽しかった。
最後に、私たちが予想していた以上のものを、受け取った。そこはとても滑らかで、滑りやすかった。……。少なくとも、私たちが立ち去った後は、特にそうだ。
メリーは、いくつかの都市で遊んだ。
彼女は、美しい女の子は、コパカバーナビーチでは、トップレスになるものだと主張した。もちろん、彼女の行為を、止めることはしなかったし、私も小さなストリング・ビキニの紐をほどいた。
「あたし、おっぱいは、この夏で結構、陽に焼けたと思うの。背中も、同じぐらいにしたいわ」
私は、何も考えていなかった。
メリーが、両肘をついた姿勢で横になり、高くつき出した乳房を、真下の小さな都市の上空に、展示するまではである。
私に言わせれば、娘は、全く肉付きの良い女性に成長していた。私よりも、すでにいくらか背が高い。あなたも、カップのサイズを、心配する必要はない。彼女も成長するまでは、Aカップに過ぎなかったのだ。
「うふふ。マム。他の都市で、試してみるといいわ。これって、くすぐったいのよ!」
メリーが嬉しそうにコメントした。一方、娘のおっぱいは、都市の景観全体の上で、前後に揺れていた。まるで、超次元のビルを破壊するための鉄球だ。それが、町のすべての高層ビルをノックダウンしている。
彼女の乳肉の硬く引き締まった球面は、白い粉に覆われていた。真下の都市の煙や、塵芥や、瓦礫に由来するものだ。メリーがおっぱいを下げては、都市の中を回転させて滑らしていった結果である。
数回の動きの後では、郊外の僅かな地域に、数件の家しか残っていなかった。残りは山を成す乳房に処理されていた。それらについては、メリーはとうに、自分には注目にすら値しない無価値な物と、心を決めていたのである。
午後の間、私たちは、周囲の町の人々や生存者たちとともに、日光浴を楽しんだ。結局のところ、それは、素晴らしい午後だった。数日後、再訪を決めたぐらいだった。
メリーは、家に帰る道でも、トップレスのままだった。娘は、自然から祝福された乳房の持ち主である。
私も、彼女の年齢にはそれなりに、美しい道具の持ち主だった。しかし、私はすぐにメリーを妊娠してしまったし、自分自身のものを大きいと思ったことは、一度もない。
今では、持ち物に充分に満足している。メリーの物は、もっと固い。しかし、その描く曲線は、ごく自然なものである。あまりにも大きいので、林檎の実のような形をしている。青い果実という形容は、娘の場合にこそ、ぴったりとあてはまる。
私の物は、もっと柔らかい。胸元から高く立ち上がってはいないが、垂れていても下がっているということはない。
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メリーが、成長期を迎えてからでも、すでに数年間が経過している。日々の基本的な部分では、変化はごくわずかなものである。しかし、過去の日々を振り返ると、娘の変化が、最も目に見えて、際立つものだったと言える。
もちろん、メリーは、いつでも賢い少女だった。私よりも、もっとまっすぐに物事を考える。
二日目が、そうだった。
振り返ってみれば、なぜあの時、彼らは一日以上の時を、必要としたのか?
恐らくこの点については、あなたたち小さな人たちの方が、すでに文書に書きとどめて記録し、事実を認識していることだろう。
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私はベッド・ルームにいた。バスローブ一枚で、ベッドに横たわっていた。色々な思いが、脳裏をよぎっていた。メリーが、いきなり目の前に立っていた。
「マム!廊下に、戦車が、いるわよ」
「戦車ですって?とうとう誰かが、コンタクトを取りに来たのね。どこにいるの?」
「あのう、それがね、あたしのフリップ・フロップの裏に、はりついているの……」
「メリー、そんなこと、しちゃだめ!」
「どうして?」
メリーの質問が、私を混乱させた。彼女は、真剣に尋ねているのだ。
「なぜなら、誰かが、降伏したと言ってくるのを、待っているからなのよ」
「そう思わないわ。マム。だってあいつら、ここに戦車で入ってきたのよ。ベルを鳴らしもしない。単にドアの下から、しのびこんできただけ。注意を引くことは、何もしていない。戦車で来た人が、和平の交渉に来たなんて、あたしには、思えない。どんな保護を、戦車が、約束してくれるっていうの?あたしたちに踏みつぶされたら、奴らだって虫ケラみたいに、つぶれちゃうでしょ?もし、踏みつぶされないようにしようと思ったら、黄色とか目立つ色の、制服を着てくるはずよ。迷彩の兵器で、乗り込んだりはしないわ。石灰色に塗られていたの。それを指定した理由は、一つしかない。隠密行動。それに、武器を携帯していたもの」
メリーは、要点を的確についてきた。彼らが、平和目的でくるのであれば、ポーチの上に待っているという印を残す。それだけで良いのだ。
あなたたち小さな人でも、それぐらいのことはできる。そうではないか?サイズで、一インチ×一インチの赤十字を描くことは、ある種の兵器を活用すれば、容易にできる。簡単なことだ。
「まだ、戦う気持ちで、いるのかしら?」
「そうみたいよ、マム。彼らは、その気で来た。彼らはあたしたちが、実在しているという事実までは、受けいれた。どれぐらいに大きいのかも、簡単に分かったと思う。どれぐらいの食料を、一日あたりに、あたしたちが必要とするのかも、計算したでしょうね。あたしたちの一人あたり、数百万の人間を食べないと、生存できない。彼らがそれを受け入れると思う?もうしそうなるのだとしても、そうされるまで、待っていると思う?あたしは、彼らが、やって見ろと言うとは、思えないわ。行け。そして、奴らを殺せ。これが、政府の、せいぜいの判断よ」
「彼らは、あなたを、撃ったの?」
「いいえ、ただ、ちょっと、驚いたんじゃないかしら。あたしは、キッチンにいたの。ちょうど出てきたところ。戦車が、床を移動してくるのを見つけたの。虫ケラみたい。それよりも、大きくない。二分の一から四分の一インチの間ぐらい。テントウムシと並ぶと、細く見えると思う。でも、長さは同じぐらい。小さな砲塔が、あたしの方に向かって、回転しているところだった。そんなに、考えている時間が、なかったの。二歩で、つぶしちゃった」
「それは、正しい判断をしたと思うわ。でも、私は、何かの種類の戦争を、……他の人間達と、開始するきっかけを、あなたに、つくってもらいたくないの。それじゃ、下に行って、奴らが、どの隙間から侵入したのか、ちょっと調べてみましょうよ」
見つけるのは、簡単なことだった。彼らは、私がドアの下の隙間に突っ込んでおいたタオルの一部を爆破して、侵入経路を作ったのだ。
「メリー、私も、やることにしたわ。出て行って、少し報復攻撃を、しかけてくることにする。あなたは、中にいてちょうだい。こっちから事態を、進ませてやりましょうよ」
彼女は頷いていた。
私はバスローブの紐を締め直した。ドアを開いて出て行った。メリーは、背後で、ドアを閉めた。彼女が、ドアの下の隙間に、タオルを突っ込んでいる音を耳にした。
ポーチは、きれいだった。何もなかった。しかし、芝生との境界線に、奇妙なものがあった。何であるのか、わからなかった。おそらく、そこの芝生だけが、他とは違う色をしていることに気が付いたのだと思う。
そこまで歩いて行った。
軍人たちが、総攻撃の集結部隊と呼ぶべき大部隊の兵器が、そこに集まっていた。私にしてみれば、それは、奴らの脆弱さを示す証拠に、他ならなかったのだけれども。
黒のフリップ・フロップを使用して、自分がなすべきことをした。ほんの数歩で済んだ。踏みつぶすこともしなかった。その必要さえなかった。ただ前後に足を動かして、部隊すべての上に、置いただけだ。途中で、パンティを履いていないことに、思い当たった。下からは丸見えだ。それで、いいのだ。徹底的に、屈辱感を与えてやることこそが目的だったから。女の性器の真下で、一網打尽に蹂躙されるのは、どんな気分だろうか。
もう充分だった。そこに何名がいたのかさえ分からない。しかし、少なくとも百台の車輛がいたと思う。ほとんどは戦車。多くの小人たちがいた。歩兵部隊もいた。彼らは、靴底のゴミとなった。
何台かの戦車は、発砲した。砲弾が、私に当たった。無傷だった。完全に無力である。砂粒だ。おそらく眼球に命中したとしても、何の効果もない。そんな高さにまで、砲弾が届くはずもない。
その当時。私は、この戦果に驚くこともなかった。彼らも同様だろう。直後に、彼らの方から、私に教えてくれた。この無鉄砲な布陣の理由を。
目のくらむ閃光が、眼前で爆発した。
即座に片手で顔を覆った。
「彼らは、私に核兵器を使用したのだ」
それが、考えられたことのすべてだった。
私は、正しかった。ほとんど、その通りで、あったのである。
彼らが、戦略核兵器を使用したのだ。そう見当をつけた。彼らが所有しているものの中では、最強にして、最大の兵器である。それも、私には、ただのぬくもりとしか感じられなかったけれども。
申し訳ないが、これだけが戦果である。閃光は、しばらくの間、私の視力を奪った。しかし、それから、また別のぬくもりを感じた。
暖炉を覗き込んだ感覚だった。
それが、生み出す、大きな火の輻射熱を、顔に感じた。しかし、熱くはなかった。温かかった。それだけだ。
一秒間だけ。
そして、消えてしまった。
またしても、彼らが私をこの罠にはめるためだけに、多数の兵士を犠牲にしたのだとわかった。
再び、文字通りに、その中に、踏み込んでいった。またしても、彼らは得点を稼ぐことに失敗した。眼前の芝生に立ち上るキノコ雲に、投げキッスをした。それは、核兵器の醜悪な雲を吹き散らした。
それから、振り向いて、家にもどった。
「メリー?戦争は、終わったわ。少なくとも、私たちにとってはね」
「あの閃光は、なに?奴らは、私たちに、核を使ったの?」
「そうだと思うわ」
「は、バカなやつら。そんなもの、なんの効果もないのに」
「若いおじょうさん。フェアリー・テイルを語るのは、やめにしましょ」
「いいえ。マム。ごめんなさい。でも。私たちが、家の中に立てこもっているのは、正しいことだと思うわ。マムが魔法を認めなければ、こんなことのすべてが不可能なことだと、あたしには思えるけど」
「誰かが、言ってたわ。科学の成果も、それがあまりにも進歩すれば、魔法と区別がつかなくなるって」
激しい動きに、私のバスローブの襟元が緩んでいた。乳房の上半分が、むき出しになっている。胸もとに、うっすらと汗をかいていた。
「魔法と呼んでもいいし。テクノロジーと、呼んでもいい。このことを成した人が誰であるにしろ。銃弾で、あたしたちを傷つけることは、できない体になっているのよ。あたしたちの皮膚は、核攻撃の火にも、耐えることができるぐらいに、厚い。それから、鋭い剣や、そのたぐいのものでも、突きさせないぐらいに、厚い。あたしは、彼らが試してみようとすることに、賭けてもいいわ。でも、何かそんなもので、あたしたちに危害が及ぶことは、絶対にないと思うの」
メリーは、自分の賭けに勝った。
そんなに時間はかからなかった。私もあなたたちが、降参することはわかっていた。良い教訓を学んでほしいのである。そのために、この部分をあえて紙に書いて、残そうと思ったのだから。
私たちは、あなたたちに、自分たちが幸運であったことを、理解してもらいたいのである。幸運というのは、私たちが女神としての人生を送ることを、選択したからである。私たちは、すべてをあなたたちの観点からは見ていない。
私たちは、あなたたちの能力を超越する存在である。時折、私たちは、あなたの種族と遊ぶことはある。しかし、原則的に、あなたたちのすることに、何の興味もない。干渉はしない。あなたたちは、関心の対象外である。私たちは、自分たちを楽しませるために、生きている。それだけのことだ。私たちは、あなたたちが、自分たちと同じ惑星に住んでいることを、許容する。
もし許容できなければ、私たちは、これまでも自分の時間を、あなたたちを駆逐するために、使っていたことだろう。
それに対して、どう思うだろうか?
私たちが、地球最後の都市を壊滅させた時に、あなたたちの何名が、生き残っていられるだろうか?
それを考えて、楽しい時を過ごしてもらいたい。 そして、私たちのために、祈りを捧げて欲しい。私の方は、それを考えて、楽しい時を過ごすことができるからだ。
ところで、この手紙をこの大陸で、あなたたちの最大の都市の郊外に、置いておくことにする。単純に広げておくだけにする。もしも、重ねてしまえば、あなたたちには、手紙をめくることさえ、不可能だ。
これを書いた後で、トーイで遊ぶことにしよう。メリーが、目ざとく見つけて来てくれたものである。娘も、そのプッシーの内部で、楽しんでいると想像する。彼女は、本当にそのゲームが好きなのだ。私と同じぐらいに楽しんでいる。
メリーは、バカなボーイフレンドに組み伏せられて、強姦され妊娠したことはない。その種の体験のスリルを持てなかったことは、本当にすまないと思っている。しかし、その分だけ、別の体験を味わってもいる。
私もまた今夜は船で、素敵な夜のクルーズに出かけることとしよう。
そう、私たちは、生きていく。
あなたたちも、私たちに踏み潰されるために、生き延びてもらいたい。産めよ。増やせよ。地に満てよ。そして、時折、船を建造してもらいたいものである。
では。
あなたの巨大なる女神ジェインより
トーイ・ゲーム―― 巨人からの手紙 了
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【作者ノート】
すてきなアイデアではないか?そういう話がひらめいた。それで、私は他のストーリーの計画をすべて放り出して、一週間以内で、これを最後まで書きあげた。それを書きながらも、自分のもっとも成功したストーリーになるという予感に、わくわくしたものである。
これを公開した後で、手描きに見えるフォントを使って、PDF版を別に作成するつもりである。2009年
【訳者ノート】
自宅と自分たちだけが、千倍の巨人となってしまった、母と娘の物語。彼らは、小人たちの世界で何を食べ、何を楽しみとして生きたのか?その生活の七年間の回想録。生々しい小人たちへの告白。その手紙。巨人の心理を克明に分析した傑作。400字詰め原稿用紙にして、約170枚。
ヘディンを訳すということは、彼と意志の戦いをするということに等しい。気を抜いていると負ける。巨人の足の裏を押し戻すようにして、日本語の言葉に置き換えていかなければならない。例によって、長い時間がかかってしまった。お楽しみください。
笛地静恵 2014年4月10日
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