車を出そうとした俺の前に、突然ピンク色の巨大な何かが降りてきた。
「うわっ、わわわ!!」 俺は焦った。
俺の目の前には、ピンクのビキニを着た巨大な女の子が横たわっていた。
信じられないことに、彼女は身長7〜8mくらいありそうだった。
「伸一。 何処へ行くの?」 女性の大きな声が響く。
「ゆ、夕希子・・・、夕希子なのか?」 その声を聞いた俺は愕然とした。
巨大な彼女は、間違いなく俺の幼馴染の夕希子だった。
「な、なんで・・・? いったい、どうなってしまったんだ。」
俺は夕希子に声をかけた。
だが夕希子は俺の問いに答えずに、静かな声で言う。
「またあの女の家に行くのね。」
「あ、あの女って・・・。」 俺はどもった。
確かに俺は杏子のところに行くつもりだった。
しかし、俺と夕希子はただの幼馴染だ。
俺が誰を好きになろうと、夕希子にとやかく言われることはない。
「ねぇ、どうしてぇ、どうして私のこと振り向いてくれないの!?」
夕希子が強い口調で言う。
俺は驚いた。 気の強い夕希子がこんなことを言うとは信じられなかった。
「ほら、あなたのために、こんなに大きくなってあげたのよ。
伸一が胸の大きい女の子が好きって言うから、」
夕希子は、彼女の胸を前に突き出して、無茶苦茶なことを言う。
巨大化した夕希子の胸はものすごい迫力だった。
俺は焦った。
そりゃ、確かに胸の大きい女の子は好きだけど、身長8mは大きすぎる。
「もう他の女のことなんか忘れさせてあげるわ。
今から、私の大きなこの胸で伸一を悩殺してあげる!!」
彼女は巨大な手を、俺の車にかけた。 ぐらっと車体が揺れる。
「どっしぇー。」 運転席で俺は両手を上げ、悲鳴をあげた。