《 胸の谷間に 》 (その3)
CG画像 June Jukes
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「私達、異世界から来たのよー、そしてこの世界に私達を呼んでくれたのは、オチビちゃん、あんたなの」 夕子が言う。
な、なんだ、何を言っている? 呼んだ覚えなどないぞ! それに初対面だ。 恭一は心の中で叫ぶ。
「私達は空間転移の能力を使って宇宙を放浪していた者です。私達には大きな問題がありました。やみくもに空間転移しても、大概その行き先は、暗黒の宇宙空間か、荒涼とした岩だらけの無人惑星ばかりでしたの、面白い星がなくて、もう私、とっても寂しかったですわ・・・」 バエルが遠い目で言う。
「えへっ、それでこの私の出番なんだなー」 夕子が自慢げに言う。
「夕子さんは強力な精神感応能力がありますの、はるか宇宙の彼方でも夕子さんと波長の合うテレパシーなら的確にキャッチして、その地に行くことができます。 そして私と異世界を旅していた夕子さんは(恋人がほしい!巨乳の美人お姉さんがほしい!) と家で、毎日、叫んでいる恭一様のテレパシーを探知したのです」
ちょっと待て、コラ;アァ、誰もそんなコト言ってないぞーー! とんでもない言いがかりである。
「おかげで私達はこの星の位置を知ることができて、ここに来れたんだよ、ありがとね、小人さん」 夕子は言う。
感謝するなら、俺を地面に降ろしてくれー! 恭一は心の中で叫ぶ、もちろん、彼女たちへの恐怖のため声にならなかった。
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