《アイリーンの恋人》 前編


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 デビッドは、「アイリーンと恋人になってよかった」と思っていた。


 高級住宅地にあるアイリーンの家で、彼女と暮らすのは、とても楽しかった。

 逞しいデビッドと美人のアイリーンは、毎晩ベッドを共にした。
アイリーンはいつも情熱的に彼を求め、タフなデビッドも彼女を満足させた。
それは、彼らに素晴らしい喜びを与えてくれた。

 アイリーンは、彼のためなら何でもしようと考えていた。

 デビッドは、ビルの工事現場で働いていた。
もちろん、工事の都合によっては、仕事の無い日もある。
だが、アイリーンの収入だけでも、彼らは充分贅沢に暮すことができた。

 しかし、アイリーンにとって、楽しい日々は長くは続かなかった。
男とは勝手なもので、しだいに、デビッドは仕事に行かないようになってきた。

 彼の仕事が無い日でも、アイリーンは彼のために食事の用意をした。
そしていつしか、彼はアイリーンに感謝する事を忘れた。


 彼らが出合って数ヵ月後、デビッドは自分が働かないのは当然の事だと思っていた。

 彼はいつのまにかアイリーンの銀行口座から金を引き出し、毎晩、友人達と飲み歩いた。
そして、アイリーンが寝る時間になっても、彼は戻らなかった。


 そのうち、温厚なアイリーンも、頭にきてしまった。

「ダーリンったら、私のことを何だと思っているの、私はメイドじゃないわ!」

 しかし、デビッドを愛しているアイリーンは、彼と別れたくなかったので、強く言えなかった。

 彼女は、どうすればいいかを毎日考えた。


 そしてついに、アイリーンは、彼女の「秘密の薬」を使うことにした。


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 その日も、デビッドは外出しようとしていた。
彼はもう5夜連続で遊びに行き、アイリーンを一人だけで寝させておいた。


「ねぇー、ダーリン、今夜は家にいてよ。」
 
アイリーンは、外出する用意をしている彼に文句を言った。
彼女は、その時、長くてゆったりとした「金色のローブ」を身にまとっていた。

「ごめん、今日はボビーのパーティーなんだ。」 デビッドは、つれなく言う。

「もぉー、せっかくの週末なのよ、いっしょにいてよ。」
 アイリーンは納得しない。 明日は仕事が休みだ。 今夜は彼と楽しみたかった。
彼女は、着ていたローブの胸元を少し開いた。

 デビッドは、目を大きく開いた。 彼女はノーブラだった。
アイリーンのふくよかな胸の谷間が見える。

 彼女の乳房は、大きく盛り上り、すごく魅力的だった。

「ねぇ、いいでしょう、 二人でいっしょに楽しみましょうよ。
私は、あなたに
素晴らしい夜をプレゼントしてあげるわ。」

 アイリーンは、甘えるような声で囁き、彼に抱きついた。
そのまま彼女は背伸びをして、背の高い彼にキスをしようとした。

 デビッドは、「今日は家にいようか」 と、一瞬考えた。
しかし、彼は友人との約束を破りたくなかった。

「アイリ、君とはいつでもいっしょにいれるけど、パーティーは今夜だけなんだ。」
 デビッドは、抱きつこうとする彼女を押し返した。

 逞しいデビッドは、華奢なアイリーンを簡単に突き放すことができた。
そのまま彼は、歩き出した。 彼女がこれほど頼んでも、彼は外出するつもりだった。

 彼の行動は、アイリーンをすごく傷つけた。
デビッドは「パーティに行く」とか言っていたが、彼は正装せずに、普通のシャツを着ている。
どうせ、悪い友人の集まる場所に「ただ酒を飲みに行く」だけなのだろう。


 アイリーンは完全にぶちきれてしまった。


 彼女は、「を使う時が来た」と考えた。 


「デビッド、1分だけ待って!」 アイリーンはそう言うと、彼女の部屋に走って行った。

 デビッドが玄関の扉を開けようとした時、アイリーンが後ろから走ってきた。
「もー、待ってって、言ってるじゃないー。」 彼女は怒っていた。

 デビッドは振り向いた。 アイリーンはその手に「小さいガラス瓶」を持っていた。  
それは、カットされたグラスで作られていて、透明で青い色の液体が入っていた。

「これは、あなたのために特別に用意したのよ。」
 アイリーンはそう言うと、瓶の薬を少量、彼にふりかけた。

 デビッドは、それがオーデコロンか何かだと思った。 しかし、匂いがしなかった。

「うわわああー! な、な、なんだあああ!」 突然の頭痛に、デビッドはうめいた。

 デビッドは眩暈のため、よろめいた。 ラフなシャツを着ていた彼は、目を閉じた

 アイリーンは、楽しそうに彼を見ていた。
薬は、ほんの数秒で効いた。  彼女はすぐにその効き目を見る事ができた。


 彼は、みるみる小さくなっていった。


 デビッドの服は大きくなり、だぶだぶになった。
アイリーンは、デビッドが、彼女よりも背が低くなっているのに気がついた。

 時計が、彼の腕から床に落ちた。 彼のベルトが緩み、ズボンがずり落ちた。
1分後に、デビッドは、アイリーンの半分くらいの身長になった。

 彼の服が床に崩れ落ちて、彼の姿が見えなくなった時、アイリーンは少し心配になった。
彼が「消えてなくなってしまった」ような気がしたからだ。
彼女は、床からデビッドのシャツとズボンとブリーフを持ち上げた。

 魔法の薬で小さくなった作用のためか、デビッドは気を失ってそこに倒れていた。

 彼は、すっだった。

 今の彼は身長20センチくらいしかなかった。

 アイリーンは、微笑んだ。 「私の男がいる・・・。 私だけの恋人。」

 それから彼女はしゃがんで手を伸ばし、慎重に彼を握り締めた。
彼はまだ気を失ったままだった。

 アイリーンにとって、小さな彼は「羽毛の軽さ」だった。
彼女は彼のカラダの温かさと滑らかさを感じ、微笑んだ。

「さぁ、ベットへ行きましょうね。」
 アイリーンは、眠ったままの彼にそう言ってから、彼を寝室に運んだ。

 彼女はベッドに横たわると、ローブを開き、彼女の胸とお腹をむき出しにした。
それから、彼女は彼をお腹の上に置いた。

 お腹の上に、小さな彼の身体を感じ、彼女は楽しくなってくすくす笑った。


 デビッドは、もぞもぞと動きだした。 彼は気がついたらしい。
アイリーンは喜んだ。 彼がずっと眠ったままだったらどうしようと心配していたからだ。

 彼女は、彼に話しかけた。
「ダーリン、あなたがパーティに行かないでくれて、嬉しいわ。」

 デビッドの頭は、ようやくはっきりしてきた。 頭痛は、もう無くなっていた。
彼は不思議に思った。 彼はとても弾力のある「温かいモノ」の上に寝ていた。

 遠くで響くアイリーンの声は、すごく大きかった。
彼は自分が裸である事に気が付いたが、まだ自分がどうなったか分かっていなかった。

「約束して、ずっと私といっしょにいるって。」 再びアイリーンの声が響く。

 アイリーンの声は・・・、いやに大きい? それに、ずっと向こうから聞こえてくる?

「俺は、パーティーへ行くって言っただろ。」 デビッドはつぶやいた。
 それから、デビッドの顔を上げて目を開き、驚いた。


 目の前に巨大な手があった。

 それがアイリーンの手だと分かった時、彼は驚愕の声を上げた。
何もかもが、変わっていた! 何もかもが、巨大だった!

 いや・・・、デビッドが小さいのだ。


 デビッドは、ベッドに横になったアイリーンのお腹の上に、自分が乗せられている事を知った。

 彼は、アイリーンの盛り上った巨大な胸と、むき出しの日焼けしたお腹を見続けた。
怪物のような2つの胸が、デビッドの心を感動で満たした。

 彼女は寝ていたので、彼女の胸は少しだけ横に広がっていた。
それでも乳房は、デビッドよりもずっと高く、彼の位置からは、彼女の顔が見えなかった。


 アイリーンのボディは、素晴らしかった。

 デビッドは恐怖に怯えたが、同時に崇敬と畏怖を感じた。

 この時、おっぱいの山の間から、巨大な顔が現れた。
彼女が顔を持ち上げ、彼を覗きこんだのだ。


 彼は、彼を見下ろすアイリーンの顔を見上げた。
彼女の顔は映画の大スクリーンで見るよりも迫力があった。

 アイリーンは、デビッドに微笑んだ。 だが、それは悪意のある笑いではなかった。

「ねぇ、ダーリン、何か言ってよ。」 巨大な顔の唇の間から、彼女の優しい声が響いた。


「うわあああ、あるわうるわああああーーー!!」

 パニックを起こした彼は、悲鳴を上げ立ち上がった。
彼は、ベッドに横たわる彼女のお腹の上から、転げ落ちそうになる。

 小さな彼がそこから落ちたら、痛いかもしれない。
「危ないわよ。」 彼を心配したアイリーンは、左手で優しく彼を捕まえた。

 彼は彼女の手で、巨大なお腹に押さえつけられて、動けなくなった。


 彼女の手は、デビッドの全身よりもずっと大きかった。
今、温かくて巨大な手が、彼を優しく包んでいた。
だが、この手は、その気になれば、簡単に彼を捻り潰してしまえる「恐ろしい肉の壁」だった。


 彼女の力を感じたデビッドは、アイリーンが自分を小さくしたことを、はっきりと理解した。
今の彼には、彼女の美しい肌に生える「金色の産毛」さえも、はっきりと見えた。


「アイリーィ! このヤロー! なんて事しやがるんだ!!」

 彼は顔を上げ怒鳴った。

 
素っ裸の彼は、彼女の手でお腹に押しつけられながらも、怒りに握りこぶしを振り上げた。

 今まで、デビッドは一度も彼女に怒ったことはなかった。
だが、大柄で逞しい彼が本気で怒れば、アイリーンはきっと怯えただろう。


 しかし今の彼が、大声を上げても、彼女は少しも恐いと思わなかった。

 彼はあまりにも小さすぎた。


 彼女はふくよかな胸ごしに、彼を楽しそうに覗き込んでいた。
彼は、アイリーンの手に捕らえられ、全く抵抗できなかった。


 デビッドがどんなに叫んでも、彼女はけらけら笑っているだけだった。
彼はどうしていいのか分からなかった。


 その時、彼は彼女の手が、だんだん大きくなっていることに気がついた。
いや、違う、彼女は大きくなっていない。 彼が小さくなっているのだ。

 何処で手に入れたのか分からないが、彼女は「不思議な薬」を使い、彼を小さくした。
その効き目は、まだ続いているのだ。
このままでは、彼はどこまで小さくなるのか分からない。

「うわああああ!!!!」 やけくそになったデビッドは、思いっきり彼女のお腹を叩いた。

 ぽよん、 彼の腕は、彼女の引き締まったお腹の肉に、簡単に弾きかえされた。

 巨大な彼女の肉体は、おそろしく強靭だった。
彼は必死で暴れて逃れようとしたが、彼女の手はびくともしない。


「あらあら、そんなに暴れないでよ。 感じちゃうじゃない。」

 アイリーンの楽しそうな声が響いた。

 彼女の声に、デビッドは呆然とした。

 彼は、今や彼から見て「かけ離れた巨大な存在」になった彼の恋人を見つめた。
彼がどんなに暴れても、彼女にはくすぐったいだけだ。
彼女がその気になれば、彼を簡単に捻り潰すことができるだろう。

 あまりの無力感のため、彼は暴れるのをやめた。

 彼の身体は、なおも小さくなっていた。
今の彼の身長は、たったの10cmしかなかった。
なんとかしなければ。 彼は焦った。

 その時、彼は、自分が気持ちよく感じていることに気がついて、愕然とした。
恋人の手に囚われて興奮するなど、そんなアホな話はなかった。

 しかし、間違いなく巨人女の手の中でデビッドのコックは、固くなっていた。


 彼女に握り締められるのは、すごく気持ちがよかった。


「あぁ・・・。」 彼は彼女の手の中で、快感の声をあげた。





「あなたが、私といてくれる事になって、嬉しいわ。」
 アイリーンは、くすくす笑った。

 アイリーンは、ゆっくりと彼を彼女の顔の前まで持ち上げた。

「うっひゅうーーるん、楽しいわああ。
私と、遊ぶ・・・可愛い裸の男・・・。」

 アイリーンはそう言うと、デビッドの上半身に軽くキスをした。

 ピンク色の大きな唇が彼に押しつけられる。

「やあぁーーめえれ。」 彼は情けない声で叫んだ。

 しかし、それは抗議の声というより、快感の声に聞こえた。
そう間違いなく、彼は巨大な彼女に玩ばれることに快感を感じていた。

 それから、彼女は彼を口から離し、彼を見つめた。

 彼女の大きな指に、彼は玩具の人形のように摘まれていた。
彼の身体は少しずつ小さくなっていた。 今の彼は、身長8cmくらいしかない。


 彼女の指の間に挟まれた彼は、あまりにも無力だった。







「・・・何をする・・・つもり・・・だ・・・。」 デビッドは、どもった。

 あまりの非常識な出来事に、彼はこれが夢であることを願った。
だが、これはまぎれもなく現実だった。


「心配しないで・・・、 私は約束を守るわ。
あなたに素晴らしい夜をプレゼントしてあげるんだから。」



 巨大なアイリーンは、優しく彼に囁いた。



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