《 訪問者 》

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 西暦20XX年、人類は宇宙との交信を試みていた。

 この広い宇宙の何処かに、
地球人と意思疎通できる知的生命体がいるのではないか?

 彼らはきっと人類の友になってくれるだろう。



 巨大なアンテナを作り、宇宙へメッセージを送る。

 「こんにちは、誰かいませんか、私達と友達になりませんか?」
地球からの呼びかけに返事はなかった。



 こうして月日が流れた。


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 その日、彼はパソコンで「宇宙交信のページ」にアクセスした。

 ネット時代、「巨大宇宙アンテナ」は一般公開されていて、
誰でも宇宙の好きな方向にメッセージを送れた。

 男は退屈しのぎでやったのだが、
彼の旧式パソコンに美しい女の顔が映った時は驚いた。



 見知らぬ惑星の女だと分かった。

 やがて二人は言葉が理解できるようになった。
男はいつしか彼女に恋をするようになっていった。

 そして彼女が最新の宇宙船で地球を訪問することになった。




 男は指定された場所で待った。
はやく彼女に会いたかった。



 そして彼女はやって来た。






 
「私を呼んでくれた人は何処かしら?」 彼女の星の言葉で喋った。

 もちろん、彼女には細菌よりも小さな彼の姿は見えなかった。


 (終わり)



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