《 ワニの旅 疾風怒濤編 その3 》
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(ワニ)
痛いワニ。 ゾウに逃げられて踏まれたワニ。
うぅ、傷が治るまで無理をできない。
仕方がない、今日のご飯はこのカメで我慢するか。
(白頭ワシ)
おや、獲物の気配?
あれはワニか。 どうやらこちらに気がついていない。
チャンスだ! 今日のご飯はワニとするか。
白頭ワシ : 「華麗なる飛行! ワニを背後から襲うのだ」
ワニ : 「ご馳走、いただきますワニー!!」
白頭ワシ : 「ワニゲット! ご馳走様です」
ワニ : 「ぐはー、何をする!」
白頭ワシ : 「お前は俺に喰われるのだ! ぬははは」
(ワニ)
うぐぐぐ、白頭ワシの野郎、いきなり後ろから襲いやがって!
何とか暴れて逃げたものの、油断も隙も無い。
ゾウに踏まれて弱っているから、敵に襲われたまずい。
とりあえず、藻が一杯の沼に身を隠したもののこれからどうするか?
それにしても、草原の水場は生存競争が厳しすぎるワニ。
もうこうなったら仕方が無い。 人間の村に行って狩りをするか。
俺だけで行くのは寂しいから、仲間を誘って行こう。
(ワニ)
え、何ですって、「それからどうなった?」 と聞くのですか?
はい、人間の村に行ったら、仲間といっしょにハンターに捕まりました。
うぅ、人間は知恵があるから危険だと知っていたのに。
これから俺はどうなるんだろうワニ。