《 亜紀と達也 》 第7話 ---------------------------------- (都市の地面に立つ一人の男性視点で) 月山は呆然としていた。 巨大なビキニ娘の後ろに男の巨人が現われた。 彼女とほぼ同じ大きさ。 彼女はビキニを身に着けていたが、巨人男の方は完全に裸だ。贅肉のない均斉の取れた体。 裸を別に恥ずかしいと思っている素振りもない。 巨人の男はいわゆるイケメンで自信に溢れた表情、俳優の裕也に似ている。 目は野獣のように鋭い。 髪は誰かが定規で一本一本線を引いたようにまっすぐで、眉毛のかたちが髪型とよくあっていた。 その肉体は俗に言うプチマッチョ。 美しく、生命感に溢れ、清潔で、セクシーな裸体。 男の月山でさえ綺麗だと感じる、健康的で巨大な肉体を彼は地上の人々に見せつけていた。 巨人の男はビキニ巨大娘の背後にまわり、二人してその場で横になる。 「あん」 凄まじい轟音と激震! その周囲1km四方にいた人々のほとんどが地面に倒れこんだ。 |
普通ならコンクリートとアスファルトの地面に女性が寝たら痛がるだろうが、彼女は全く気にしない。 その肉体は強靭で硬い地面をめり込ませていた。 今、巨人男がビキニ娘を押し倒したが、それは彼女にとって決して乱暴ではない、ただの遊びなのだ。 月山の頭はどうにかなりそうだった。 地上にいた大勢の人々が彼女の肉体に押し潰されている! それなのに、巨大な男女は全く気にもしない。 男はゆっくりと彼女の体を愛撫する。 彼女は嬉しそうな吐息をもらす。 そうなのだ!! この巨大なカップルはただ楽しんでいるだけなのだ。 この都市にいる数十万人の人々は彼らの玩具なのだ。 そして、誰も彼女たちを止めることはできない。 この巨人カップルはあまりにも大きくて強いのだから! |
彼女たちが、何故、これほど大きいのか知っている者は誰もいない。 ただ地上にいる多くの人々はすでに予想していた。 2人の男女がただ自分達の楽しみのためだけに、その巨体でこの都市を破壊しつくそうとしている事を・・・。
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