(警告)性的描写、暴力的表現があります。18歳未満の方は読まないでください。

《 巨大カップル(沙紀とアキラ) 》 
第6話


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ここは地下200m、防衛軍秘密基地。
防衛庁長官の鏑木現三(かぶらぎ げんぞう)は、ネットでリアルタイムに送られてくる画像を見つめていた。 

巨人が都市で暴れている。

地上の戦車部隊は巨人が出現する2時間以上も前に、政府上層部の命令で出撃していた。 政府は巨人が出現する事を知っていたのか?? 鏑木には判断できない。

戦車輸送用特殊貨物列車を使用したため、戦車部隊は予想よりもはるかに速く、都市を破壊する2体の巨大男女のいる場所に到着した。 いつでも戦車砲で攻撃できる。 防衛庁長官はしばらく躊躇う。 都市にはまだ大勢の人々がいるのだ。 攻撃をすれば市民も巻き添えにするだろう。

しかし報告がはいっていた。 日本だけではない。 全世界で60組以上の巨人カップルが出現して暴れているのだ!!

これは地球レベルの侵略だった。 覚悟を決めた。 逃げ遅れた市民を見捨てるしかない。 誰かが決断をしなければならない。 ならば自分が歴史に悪名を刻むのだ。 ついに鏑木長官は命令をくだす。 

「全軍、第一級戦闘態勢! 巨人モンスターを攻撃し、殲滅せよ! 相手は人間の姿をしているが手加減するな! なお、市民の犠牲は一切考慮する必要がない、ただ標的を総攻撃し殲滅せよ!!」


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バンバンバン!! 地上からの音が響く。 同時に何かが背中に当たる感触。
地面を見る沙紀。 なんと! いつの間に集結したのか無数の戦車部隊が彼女の背後の地面に整列し、沙紀を砲撃していた!

戦車砲が一斉に火を噴いている。 防衛軍戦車部隊の苛烈な攻撃!
ついに人類の敵である沙紀に、総攻撃が始まった。

あぁ、やっぱりこうなったのね。 沙紀はぼんやりと考える。 自分が巨大化した時から、こうなると予想していた。 だから速く山の中にでも逃げたかったのだが、アキラに縛られてそれもかなわなかった。

道路を見る。 こんなに多くの戦車がどうやって移動してきたのか??
なんと戦車は沙紀のいる場所の隣町の駅から出撃していた。 どうやら戦車を輸送するため造られた特別な貨物列車に乗って運ばれてきたようだ。 

そして戦車部隊は、この混乱から逃げようとする駅周辺の市民の自動車を、大型のキャタピラ車輪で踏み潰し、ここまで来たのだ。 戦車の移動に時間をかけられない。 市民に犠牲がでてもかまわないと決めたようだ。 沙紀を倒したいという人間の戦闘指揮官の覚悟が見えた。

「あはははは、あはっはは、いーははは」 沙紀は笑う。 再び脳味噌の線が切れる。
そう、最初から分かっていた。 巨人となった彼女は人類の敵なのだ。 

人類と巨人は、どちらかが滅びるまで戦うしかない。

すくっと立ち上がる沙紀。

その姿は先ほどまでの裸エプロン姿ではなかった。 
古代神の能力なのか服装が変わっていた。 
白いランニングシャツに黒いスパッツ!
沙紀が戦いやすいスポーツウーマン姿になっていたのだ。

そう、沙紀は巨人としての力に目覚めたのだ。 



地上の戦車部隊隊長、香月大佐は驚愕していた、 
戦車の外を見る。目に飛び込んできたのは、
とんでもない大きさで、そびえ立つ巨人女性。
女神のように美しい!!

足には動きやすいスポーツシューズ。
二本のとてつもなく巨大でセクシーな太もも。柔らかい素材の黒いスパッツを履いている。
ボディは肌にぴったりと密着した白いランニングシャツを着ている。

胸は、あまりにも巨大だった。巨人娘としての身体全体から比較しても大きい胸。
その胸は、自らの存在を誇張するように前方に突き出ている。

優越感を示すように片腕を腰にあてている。 その動作で胸部がより前に出ているように見える。
圧倒的な姿態の魅惑を、さらに強調するような効果があった。

ランニングシャツに隠れて見えないが、腹部は女性としては極限まで引き締まっているように見えた。
腹筋が、くっきりと割れているのだろう。

巨人女性の甘い匂いがする。
「これはダメだ! 勝てない・・・」
戦車部隊隊長、香月大佐はそう直感する。 しかし逃げる訳にはいかない。 彼ら防衛軍には市民を守る義務があるのだから・・・。

もうこうなったら、やけくそだ。 香月は部下たちに叫ぶ。 「撃て撃て! 攻撃を続行しろ、怪物女を倒すのだ!」


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バンバン!! なおも地上の戦車部隊からの攻撃が続く。
沙紀は彼女のスパッツに覆われた、ふくろはぎと太ももの上に、弾丸とロケット弾の衝撃を感じる。
その全てが彼女の肌には、ただくすぐったいだけだった。

沙紀は、ミサイルが彼女のももの間で炸裂するのを感じたが、それはただ彼女の熱情を煽っただけだった。 プシィから涌き出る熱気に彼女は唇を開く。 地上の戦車部隊と、その中にいる戦闘員に語りかける。

「一度だけ聞くわ、可愛い戦士と司令官…。 そして…、私は二度も尋ねるつもりはないの。 あなた達は家に帰った方がいいわ。 そうすれば命だけは助けてあげる」

沙紀の声はビル街の壁に反響する。 
戦車の上に上半身を出していた香月大佐は、腰の銃をつかんで、そびえ立つ大女に発砲し始めた。 それが防衛軍の返事だった。

彼女の引き締まった肌のスパッツの小さい波立ちは、弾丸が何処に当たったかを示したが、沙紀は衝撃にたじろいでさえいなかった。

「そう…残念ね…。」
沙紀の声が響いた。
「それが、あなた達の答えなのね」

沙紀は、ゆっくり彼女の巨大な右足を持ち上げる。
そして沙紀は前方に彼女の足を降ろした。
数台の戦車が、彼女の足下で見えなくなった。

沙紀は地面を見ていない。 
都市を守るために出撃した戦士は尊敬に値する。
自分が踏み潰す光景を見たくない。
だからわざと、ずっと遠くの山を見つめていた。
北の方角の山々は今日も綺麗だった。

そう、私は悪くない・・・。 ただ地面を歩いているだけ。
戦車を踏みつぶしたかもしれないけど、それは彼女の足下にいた彼らが悪いの。
彼らが悲鳴を上げることさえできないうちに、最初の中隊は沙紀の足に潰された。

 

ぐちゃ、ばき、ぶちゃ。
彼女のスポーツシューズの下で地面の全てが潰されていく。


(続く)



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