《 食べてあげるね 》
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今日はバレンタインデー。
えっと・・・何をする日だったかしら??
・・・覚えていない。 まぁ、いいっか。
私はいつものように、私の部屋のドールハウスに手を伸ばす。
ドールハウスには、街で捕まえた男達を身長1センチの小人にして入れてある。
私は小人達を指で摘み、口の中に放り込む。
私は超能力者、できない事など何もない。
小人達は恐怖の悲鳴を上げている。
そして、ゆっくりと口を閉じる。
男達は私のオモチャ、どうする事だって私の自由。
無力な抵抗を舌の上に感じる。
私の一番楽しい時間・・・。
ああん、小人さん、あなた達はとっても美味しいわぁ。
その時、私は思い出した。
バレンタインデーは、女性が男にチョコレートをあげる日だった。
私は口を開き、小さな男達を解放してあげる。
近所のお菓子屋さんに行き、チョコを買ってくる。
チョコレートを小さく砕いて、小人の男達にプレゼントしてあげた。
きっと、みんな喜んでいるだろう。
あぁ、私って、なんて心の優しい女なのかしらん。
(終わり)