《 巨大女マンガを姉に見つかった 》
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僕がまだ小学生だった時の話だ。
友人から「巨大女マンガ」をもらった。
裸の女性が身長100mの巨人になり、街で大暴れするという話だ。
読んで感動した。巨大女の夢をみていた。
部屋に隠しておいたら、それを姉に見つかった。
「父さんには言わないで!」 僕は姉に頼んだ。
父は厳格な性格だ。こんな本を見られたら怒られる。
「誰にも言わないわ」 姉はそう約束してくれた。
しかし「まだ子供だから」とその本は没収された。
残念だったけど仕方がない。
姉さんは僕のことを思って、そうしたんだから。
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それから一週間ほどして、姉の部屋から「恥ずかしい本」が見つかった。
激怒する父は「この本を何処で買ったのだ!?」 と言って、姉を責めた。
姉は僕のことを一言も言わずにうつむいていた。
僕は父に責められる姉が可哀想になり、言った。
「父さん・・・ゴメン、その本は僕のだ。姉さんを怒らないで」
それを聞いた父は驚いて言った。
「なんだとぉ! 『裸の男が抱き合っている写真集』を買ったのは、お前か!?」
( ゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
_, ._
(;゚ Д゚) …?! は、裸の男・・・?
(T Д T) そんなの知らない、僕は。
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あれから12年の月日が流れた。
時代は移り、今の僕はGTS情報を全部パソコンに入れている。
それでも、ふと思う時がある。
姉さん・・・僕の大切な「巨大女マンガ」、返してください。
(終わり)