《 合格発表の日 》


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先輩が東京の大学を受験したの。

 今日はその合格発表の日。

 誰にもナイショなんだけど、私、先輩のこと大好きなの。

 きっと先輩は大学受験に合格しているわ。
だって、とっても頭がいいんだもん。

 それにしても、先輩はいつまで待っても帰ってこない。
・・・気になるわ。 ちょっと合格発表を見に行こうっと。

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 あぁ、ここが先輩の受験した大学ね。

 中に入ってみよっと。
あ、「合格発表の掲示板」があったわ!

 ええっと、確か先輩の受験番号は260番だったわね。

 ちゃんと覚えているのよ。

 260番、神様! お願い、先輩が合格していますように!

 え、なに、なに、一人だけが失格・・・??



 に、にひゃく・・・ろぉくじゅうばぁぁぁぁぁん。 

 先輩だけ失格、しっかくうぅ。

 そ、そ、そ、そんなあー う、うそ、嘘ーやだ〜、信じられない。

 これは何かの間違いよ!
1200人も受験生がいるのに、先輩だけ合格しないなんて。

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 それっきり先輩は行方不明だ。

 先輩はきっと悲しみの中で、何処かの町を彷徨っているに違いない。

 ひ、ひどい・・・。 どうしてこんな事になったの。
きっと東京の大学がイジワルをしたのよ。

 私の愛する先輩に、そんな事をするなんて、
東京って、なんて悪い町なんでしょう!

 悪い東京には、私が
お仕置きをしてあげなくてはいけない。

 そのためには
が必要だわ。
私は、私の本当の力を使うことにした。

 いけないって、分かっているの。
でも、私はもう自分の感情を抑えられない。

 夕焼けのエネルギーが、私の体に満ちてくる。

 
私の体がどんどん大きくなっていく。

 もう・・・人には戻れない。




 
身長17000mの巨人になった私が、東京を襲撃したのは、それから3日後のことだった。





終わり)


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