《　猫の恩返し　》

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　その日、俺が遊びに行こうとしたら、

　近所の猫さんが俺の車の上に乗っていた。



　何してんだよ、遊びに行けないじゃないか。
俺は猫を車からのかせようとしたが、何故か動かない。

　なんてことだよ、この猫達は俺にも慣れていて、
たまに猫缶を買ってきてやったりしてたのに・・・。

　そのうち根負けした俺は、外出するのを諦め、家に戻った。
椅子に座りコーヒーを飲む。　猫もそのうち何処かに行くだろう。

　そうしているうちに、俺は眠くなりベッドで寝てしまった。

＠＠＠＠＠

　数時間後、目を覚ました俺はテレビをつけて愕然とした。

　なんと、太上田山に巨大少女出没注意報がでている。




　太上田山は俺が遊びに行こうとしていた場所だ。
幸い怪我人はいなかったが、もし、俺がドライブに行っていたら、
巨大少女に車ごと踏み潰されていたかもしれない。

　猫がいなかったら、たいへんな事になっただろう。
猫たちはこの事を知っていて、俺を車に乗せないようにしたのか・・・。

　ありがとう、猫さん！！


＠＠＠＠＠




　あれから１年が過ぎた。
その後、巨大少女が町を襲ったという話は聞かない。




　俺の命の恩人である猫さんたちが、どうなったかと言うと・・・・、


　実は俺の家にいるのだった。





（終わり）

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