あぁ、先輩。私があなたのことをどれほど慕っているのか、あなたはご存じないでしょうね。
スポーツ万能でテストの成績も学年でトップクラス。委員長のあなたは、いつも3年のクラスをまとめていたわ。
かなりな長身でスタイルも抜群な先輩は、男子の間でもいつも注目されていた。 そんなあなたを私はいつも遠くから見つめているだけ。
廊下ですれ違う事も何回かあったわ。でも1年生の中でも特に小柄な私と比べると、大人と子供くらいの身長差がある。
いつも自信に満ちて、胸を張って歩いている先輩とすれ違うだけでも、私は恥ずかしくなって顔を下に向けていた。
もちろん話をした事など1度も無い。
それが今、私は巨人になって先輩を掌の上に乗せている。
なぜ私が大きくなったか理由は分からない。どうでもいいわ。すごく嬉しいの。
だって、大好きな先輩が私だけのモノになったんだから。
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