《 大空の狩人 》
----------------------------------
天空に舞う黒い影!
空の王者、白頭ワシ。
今日の獲物は白鳥だ。
鋭い爪が白鳥を捕らえる。
猛禽の本能により、自分よりも大きな相手でも平気で襲う。
青い空に、いくつもの白い羽が飛び散る。
同じ鳥同士なのに・・・などという人間の感情はない。
そこにいるのはハンターと獲物だけ。
生きるために喰わねばならない、だから獲物を狩る。
弱いものは狩られる、強いものが生き残る。 それが大自然の掟。
ゆっくりと自分の体重を白鳥にかける。
相手を地面に叩き落し、肉を引き裂き、喉を食い千切る。
これが大きな獲物を狩る時の白頭ワシの戦法なのだ。
白鳥は必死で羽ばたき抵抗するが、その翼ではワシの体重まで支えきれない。
ゆっくりと降下してゆく。 地面までもう少ししかない。
すぐに白鳥の体は鮮血に染まるだろう。
しかし、奇跡が起こった!!
巨大娘
が出現したのだ!!
凄まじいパワー!!
彼女は若さと美しさに満ち溢れていた!!
巨大な彼女なら、この海岸の町を全て踏み潰すのに5分もかからない。
彼女が出現した町は、ワシが狩りをしている場所から20km以上も離れていた。
しかし、猛禽が優れた探査能力を持っていたことが、かえって災いとなった。
白頭ワシは、巨大娘の凄まじい波動を感じ動揺する。
うっかり獲物を逃がしてしまう。 今日の狩りは失敗だ。
傷ついた白鳥は親切な人に助けられた。
怪我の手当をしてくれるだろう。
そう、狩りがいつも成功するとは限らないのだ。
しかし、こんなコトでめげる白頭ワシではない!!
狩りを続行、獲物を探す。
そのかいあって数時間後に、サーモンの切り身、ゲット!!
お魚食べて、お腹いっぱい白頭ワシ!
次の相手は
白ぬこ
だあああ!!
あのライオンの親戚である恐ろしい猛獣、白ぬこ!!
こんな強敵に勝てるのだろうか!
なぜ闘わねばならないのか・・・?
なぜ狩らねばならないのか・・・?
それは白頭ワシが猛禽だから、そして狩人なのだから。
強いものだけが生きていく、それが自然界の掟。
闘え、白頭ワシ!!
頑張れ、白ぬこ!!
明るい未来が待っている。
(終わり)
@@@@@
本日の更新はここまでです。
↓生きるために白鳥さえ狩る白頭ワシに、愛の拍手をください。
BBS
に何か書いてくださったら嬉しいです。
目次に行く
←戻る
ミアと涼一を読む→