《 電車でごめん 》



----------------------------------




 涼子はしゃがんで、足元の電車を片手で握りしめた。


 そして彼女は、まるでジュースの空き缶を拾うように、それを持ち上げた。


 巨人になった彼女にとって、なんの造作もないことだった。
10階建てのビルでさえ、今の彼女の膝までの高さしかない。

 電車の中では、逃げ遅れた大勢の人々が悲鳴を上げている。
もはや、巨大な涼子の手の中から、誰も逃げることはできない。



「あん、丁度いい大きさね。」

 彼女は片手で電車の寸法を測りながら、そう言った。

 彼女にとって、電車の車両は細長い玩具でしかなかった。
彼女は今から自分がやろうとしていることを考えて、少しだけ顔を赤らめた。

 しかし、すぐに涼子は気にしなくなった。
性への欲望は、もう止められないくらい強くなっていた。

 巨大な彼女を止めることができる者など、誰もいない。
「彼女はやりたい時にやりたいことをする」 ただそれだけだった。


 涼子は手にした電車をゆっくりと自らの股間へと運んだ。

 巨大化した時に服が破けた彼女は、今
全裸になっている。

 そのため、電車の人々は、彼女の巨大な陰唇をまともに見ることになった。
そこは濡れて、きらきら光っていて、電車でさえ簡単に飲み込めるくらい大きかった。


「ひええええーー!!」

「うわあああぁあ!」

「やめろぉおおー!」



 電車の中から、かすかな悲鳴が聞こえてくる。
今から自分達がどうされるかを、彼らは理解したのだろう。


 しかし、それは彼女の欲望に、さらに火をつけただけだった。
涼子は小さな悲鳴により興奮して、彼女の秘部に電車を押し付ける。


 涼子の秘部は濡れていて、電車を受け入れる準備ができていた。
彼女は、それを彼女の中へと挿入する。








 ぬるっという感触と共に、電車の半分以上が、彼女の股間に飲み込まれる。
同時にすさまじい快感が、彼女の背中を突き抜ける。


「あぁん、恥ずかしい!」


 涼子はこんなことをしちゃいけないと思うのだが、体が止まらない。

 涼子はうめきながら、もう一方の手で豊かに突き出た乳房を揉みしだく。
彼女のはりのある胸は感じやすく、痺れるような快感が走る。

 電車の連結部分から、何人かの人々がぱらぱらと地面に落ちていく。
この高さから地面に落ちれば、無事にはすまないだろう。

 手にした傘をパラシュートのように広げて落ちていく者さえいる。

 その光景が妙に滑稽に思えて、涼子はくすくす笑ってしまう。


 心地よさが涼子の全身を包む。 快感がいっそう高まる。。


 クシャッ!


 涼子の股間で鈍い音がして、電車の車両はあっさりと潰れてしまう。
頑丈な電車も、巨大な彼女の秘部の強い力に耐えられなかったのだ。

 そのあっけなさに、涼子は拍子抜けして、少しだけ動きを止める。
しかし、彼女はすぐに残骸となった電車を、股間より引き抜く。


 彼女の愛液に濡れ光る電車は、もはや原型をとどめないほど潰されていた。

 逃げ遅れた大勢の人が、その中にいたに違いない。


 涼子は罪悪感から、少し顔をくもらせたが、すぐにそれを放り投げる。
使用できなくなった玩具になど、もう用はない。

 なんでこんなことをするのだろう? 涼子は、一瞬だがそう考える。

 ずっと前に、電車の中で誰かが彼女の体に触ったことがあったような気もする。
だが、もうどうでもいいことだった。

 彼女は他の電車を拾い、またそれを彼女の股間へと運んでゆく。


「あぁん、 私って、なんて悪い子なのかしら!」



 彼女は自分のあられもない格好を、街中の人々が見ているのだと考え、
顔を赤らめながらも、再び興奮するのだった。




目次に行く 戻る めくる