誘 拐 (5)


                        みどうれい

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 私は彼を追いかけるのを楽しむために、ゆっくりと足を持ち上げた。

 だがこの時、
私は自分がすっ裸であることを思い出した。
さっき私は彼とベッドを共にしようとして、パンティーまで脱いでしまったのだ。

 
彼とえっちをするつもりだったので、私が服を脱いだのは当然の話だ。
しかし成り行きで、彼を床の上に置いてしまった。

 巨大な私は、床の上にいる彼にはいったいどのように見えているのだろうか?
これでは彼が私を見上げれば、
私の大切なところが丸見えだ。

 
私のあそこは、小さな彼にとって、ものすごい光景だろう。

 
は、恥ずかしい! 私は、耳まで真っ赤になる。

 自分で言うのも何なのだが、私はとても美人だ。 そして、自慢の胸はとても美巨乳だ。
したがって、彼が、私の顔や裸の胸をアップで見ても全然恥ずかしくない。
いや、むしろ「美しい私」をよく見て欲しいくらいだ。

 しかし、女の子の大切なところを、じっと彼に見つめられるのは、いくら何でも恥ずかしい。
こう見えても、
私はつつしみ深い女性なのだ。
小人の上で大股開きをしている私の姿を、父さんが見たら、きっと卒倒してしまうだろう。

 私は嫁入り前の乙女なのだ。 あまり不細工なことはできない。
せめてパンティーくらいは身に着けて、彼を追いかけることにしよう。
そう考えた私は、彼を追いかけるのを止めて、さっきベッドの上に落したパンティーを拾った。

 自分でも何をしているのかと思う・・・。
自分から服を脱いでおいて、今さら何を恥ずかしがる必要があるのかしら?

 
私は女神なのだ! それもただの女神ではない。 巨大な女神だ。
巨大な女神は小人と遊ぶ時に、きっとパンティーなど必要としないだろう。

 だが、今の私は、彼の視線を意識してしまったので恥ずかしくなっている。
この私にも、まだ人間の部分が残っているのだろう。 
完全な女神になるというのも、なかなか難しいらしい。

 私はいそいそとパンティーをはきながら、ふと思い出して彼の方をみた。
彼は壁を背にして、じっと私の方を見つめている。

 私の足に踏み潰される恐怖から、彼は走り出したが、やはりこの部屋からは逃げられない。
彼は、どうしたらいいのか分からないようだった。

 その時、私は彼が私のことを
「何をやっているのだ?」という顔をして見ているような気がした。
確かに、私の行動は不可解に見えるかもしれない。
私は、自分がやっていることに対して、何か説明をしなければならない。

「ふふ、小人さん、追いかけっこをする前に、あなたにハンデをあげるわ。
私がこのパンティーをはいている間、あなたを追いかけないであげる。
あなたは、その間に遠くに逃げられるかもしれないわよ。」

 だが、私はすぐにそう言ったことを後悔した。
私の言葉を聞いた彼は、恐怖に怯えてはいたが、呆れかえったような顔をした。

 彼は、もうすでに壁際に追いつめられているのだ。
したがって、今さら、いくら時間をもらったとしても、何処にも逃げられはしない。
私の言っていることは明らかに
支離滅裂な会話だと言わざるを得ない。

 いくら相手が無抵抗な小人だとはいえ、こんな変なことを言うなんて・・・、
きっと私はどうかしてしまったのだろう。

 小さな彼に優しくしてあげたいと思っているのに、
彼を玩具にしたくてたまらない。
自分から裸になっておきながら、すぐに恥ずかしくなっている。
普段の冷静な私からは、信じられない不可解な行動だ。

 ・・・仕方がないわ。 私が悪いんじゃないもん。
だって、私は今、興奮しまくっているんだもーん。
少しくらい非常識な行動をしても、大目に見てもらわないといけない。

 そうこうしている間に、私はパンティーを身につけた。
これでもう、私の大事な部分は、彼の無遠慮な目にさらされることはない。

 そして、この場合ブラジャーは必要ない。
なぜなら、
私の胸はとても大きくて美しいから、隠す必要など全くない。
私は微笑んで腰に手を当て、彼の方を見た。


 ふと見ると、彼は私の方に歩き出していた。
彼は私を見上げて、何か叫んでいるようだった。
もうやめてくれ とか どうか話をさせてくれ とか言っているようだった。

 冷静に考えるのなら、彼の行動は唯一の正解だろう。
小さくなった彼を元の大きさに戻せるのは、私だけなの。
この場合、彼が私と話をして事態を打開しようとするのは、当然だ。

 しかし、私は彼がちらちらと床の上の一点に目をやっていることに気がついた。
そこには、さっき私が引き裂いた彼のズボンが落ちていた。
彼は、ずたずたになったズボンが、気になるのかしら?

 だが私は、彼のズボンのポケットから、とても
小さな携帯電話がのぞいているのを見つけた。
私が彼を小さくした時、彼の持っていた携帯もいっしょに小さくなったらしい。

 さっき、彼はいきなり小人にされて胸の谷間に押し込まれ、身動きすることすらできなかった。
部屋に入った後、放心状態だった彼は何もできないうちに、
私の指で裸に剥かれている。

 あの時、携帯は小さすぎたので、私は気がつかなかったらしい。
彼が使うひまもなく、携帯は彼のズボンといっしょに床の上に落ちてしまったのだろう。
魔法で小さくされた彼が生きている以上、小さくなった携帯も使用できるかもしれない。

 私は彼の考えていることを想像してみた。

 常識で考えるなら、この私が何もせずに、彼を元の大きさにするなど考えられない。
そして、彼の力ではこの巨大なドアを決して開けることはできない。
ならば、彼は私の隙をみてこの携帯を使い、外部の誰かに救援を求めるしかないだろう。

 私はくすくす笑った。
彼に罰を与える口実ができたような気がした。

 私にも一片の理性は残されている。
何の抵抗もできない彼を、足で追いかけ回して遊ぶことは、とても楽しそうだったが、
実はさすがの私も彼が気の毒で、良心が
(ちょっとだけ)痛んでいたのだ。

 ところが彼は不埒にも、私の目を盗んで携帯で警察に連絡をするつもりらしい。
何というひどいことを考えるのかしら。
そんなことをすれば私が迷惑をすると、彼は考えないのだろうか。

 警察がこのマンションに押しかけてきたら、私はいったいどうすればいいの?
まぁ、警官が本気で私を捕まえるというのなら、私にも
対抗する方法はいくらでもあるけど、
それでも今の平和な毎日には戻れなくなるだろう。

 女神である私に、面倒なことをさせよう考えている彼には、罰を与えなければならない。
こんなことを考えるとは、やはり彼は
私の力を理解していないのだろう。

 
彼は、私の力を知らなければならない。

 私は私の長い脚を持ち上げ、彼を足指の先で軽く蹴飛ばした。
巨大な私は、彼にとってすごく速く動けるのだろう。 彼は逃げることすらできなかった。

 彼を傷つけないように、手加減してあげたつもりだったが、
小さな彼は、淡いグレーの絨毯の上をひとたまりもなく蹴倒された。

 仰向けに転がった彼の体の上に、私は足を乗せる。
身長15センチの彼と比べたら、
私の足はずっと大きい。
彼の小さな身体は、私の足に踏みつけられ、完全に見えなくなった。


 彼の小さな悲鳴が聞こえる。
やめろ とか 潰れるーー とか言っている。 もちろん私はそれを無視した。
巨大な女の子は自分勝手だから、きっと皆小人の言うことなど聞かないだろう。

 じたばた暴れる小さな彼の抵抗は、とてもくすぐったかった。
足の裏は、私の弱いところの一つだ。 むず痒い感触を足の裏に感じる。

 そのうち繊細なくすぐたさは、彼を支配しているという満足感のため快感に変わった。
私は、この未知の快感に、笑みがこぼれるのを止めることができなかった。

 だがこの楽しみを持続させるのは、少し難しかった。
バランスを取って立っているのが、意外にたいへんなのだ。

 現在、私は彼の上に足を置いて、彼の抵抗と感触を楽しんでいる。
もちろん彼を潰してはいけないので、体重の大部分をもう一方の足にかけている。
ほとんど片足で立っているようなものだ。 
足がだるい。

 それに、うっかりよろめいたら、事故で彼が潰れてしまうだろう。
彼を潰してしまうなど、とんでもない話だ。
そうなったら、いったい私はどうすればいいのか?

 玩具として彼が使えなくなるなんて、考えただけでも恐ろしい。
潰れてしまった彼の肉体は、もうどんな喜びも私には与えてくれないだろう。
今から、駅前に行っても、彼ほどハンサムな男を捕まえられる確率はほとんどない。

 
彼は私の大切な玩具なの。
だから、私は彼の身体を潰さないように、注意しなければいけない。

 私は、彼を踏みつけたまま、ゆっくりと床の上に座り込んだ。
私の丸っこいヒップが、絨毯に触れる。
床に押し付けられている彼は、振動を感じているかもしれない。
体重をヒップに移したおかげで、私の足は楽になった。

 私が座り込んだ瞬間、私の足の裏と彼の間にわずかな隙間ができたのだろう。
彼はもがいて、そこから這い出そうとした。

 しかし、今の私は彼にそんなことを許すほど甘くは無い。
彼とは、ゆっくりと時間をかけて遊んであげないといけないのだから。

 私は再び
足にほんの少し力を加える。 彼の悲鳴が聞こえる。

 私はくすくすと笑ってしまう。
今、私の体重は、ほとんどヒップにかけている。
彼の上には、軽く足を置いているだけのつもりだ。 
それなのに、彼は私の足を持ち上げることすらできない。

 彼は本当に私の玩具だった。
私は彼をどうしてしまうことだってできる。

 素晴らしい征服感と微細な彼の動きに、私は震える。
はいたばかりのパンティは、ぐっしょりと濡れていた。

 私の手は、いつものように勝手に動いて、私の大事な部分を撫で始める。
 快感に喜ぶ私の乳首は、痛いほど勃起する。

 彼はまだじたばたもがいていたが、私の足の力の前に全くの無力だった。
欲望を抑えきれなくなった私は、彼に話しかける。

「ねぇ、女の子の大きな足に踏みつけられるのって、どんな気分?
あなたは今、全身で私の足の裏を感じているのね。
それって、誰も想像したことのない素晴らしい体験だと思わないかしら。」

 私は、自分の言っていることが可笑しくて笑ってしまう。
彼をこの部屋に連れてきて、本当によかった。

 悲鳴を上げる彼を無視して、私は無慈悲な言葉を続ける。
「ねぇ、私は今からあなたを踏み潰してあげようと考えているの。
あなたは、自分の力で私を止めることができると思うかしら?」

 彼の悲鳴がより大きくなった。
私は快感のため、頭がぼっとなるのを感じていた。




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