《 ユイさん 》 第7話

             文 だんごろう
             イメージ画像 June Jukes

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島民達は駆け出していた。

 

地獄だった。助け合う心はなくなっていた。老人は置き去りになり、親は子供の手を振りほどいた。仲の良かった夫婦、親子、兄弟は自分が走ることだけで精一杯になった。

 

上空から、女神の押し殺した笑い声が響く。

後ろから、女神の巨大な膝が、地響きを轟かせ、床を滑り、迫ってくる。

その下に巻き込まれる者達の絶叫が次々に聞こえてくる。

 

それでも、島民は走りながら、苦しげに声を上げた。

「ユイサマ・・・ワタシタチヲ・・・オユルシ・・クダサイ・・・」

 

***

 

ユイは、床を滑らせている、自分の膝を見つめている。

その膝が、沢山の命を次々と、無残に奪っていった。その様子が、ユイの心を疼かせる。

 

さらに、膝を前に進めていく。前方へ必死に逃げている点が次々の膝の下に入っていく。

だが、膝で全部を押しつぶすつもりはなかった。

次のアソビに使うために、島民を残すつもりだった。

 

動く点が、膝の内側に逃げる様に追い込んでいった。

先頭にいた者を潰し終わってから、ユイは、膝の内側にいる人数を見積もる。

当初いた1500人の約半分だった。残りの半分を、たった今、膝で押し潰したことになる。

 

ユイは、両膝を床に着けたまま、上体を上げる。

さらに、太ももを広げながら、生き残った島民の頭上に、パンティに包まれた股間を持ってくる。


股間の下の人々が恐怖の眼差しで、彼女自身のあそこを見上げていることを思う。

それが、下半身を熱くし、あの部分をグッチョリとさせる。

 

その姿勢のまま、斜め後ろにいる一馬を見下ろす。

「ねぇ、一馬クン、残酷な大きなお姉さんを見て、興奮しちゃった?

うっふふ、じゃあ、もっと、一馬クンを興奮させちゃおうかなぁ・・・」

 

もちろん、少し離れている一馬の声は聞こえないし、その様子も伺えない。

だが、既に気分が高揚しているユイには一馬の反応はどうでも良いことになっていた。一方的に見せ付ける相手がいる、それだけで十分だった。

 

ユイは、股間の下の集団を見下ろしながら、淫乱な感じで腰を左右に振ってみる。

「どう?セクシー?・・・うっふふふ」

さらに、彼らの頭上の黒いショーツに視線を移す。

恥骨と、陰唇のふっくらとした部分を最小限の布が覆っている。だが、そこから、ヒップに回り込んでいる部分は黒い紐でしかない。ユイには、隠しきれないアヌスのピンク色の地肌が、そこに覗いていると思える。

 

ユイは、指でショーツをなぞってみる。薄い生地を通して、硬くなっているクリトリスのコリッとした感触に触れる。さらに、奥に指を這わせ、陰唇の中央で指にぐっと押し入れる。グチュっと、微かに音がする。

沢山の人々に、その恥ずかしい行為を見せ付けている。そう思うと、快感がわきあがってくる。

 

さらに、指で、パンティのふくらみを奥から手前になで上げる。

「うっ・・・」

吐息が漏れる。

 

ユイは、指をクリトリスの上に戻し、その硬くなった蕾を指の腹で擦りながら、太ももをさらに広げ、点の集団に向かって腰の位置を下げていく。

 

逃げることを諦めた彼らは、怯えた小動物の様に寄り添い、中央に固まっていく。

 

「うっ、うっ・・・気持ちいい・・・かっ・快感・・・」

クリトリスの上で指を小さく前後にストロークさせ、さらに、時折、その指を奥に這わせ、パンティの上からヴァギナに突き入れる。疼く快感で、熱い吐息が漏れる。

 

“私は雌。淫乱な雌!”

膨れ上がる凶暴な想いのままに、指でテーバッグショーツを引きちぎる。

その音が、ビリ!ビリ!と、点の集団を襲い、彼らの体を振動させる。

そのショーツを横に放り、恐怖で固まったままの彼らに、露わにした、彼女自身の陰部を指で広げ見せ付ける。

 

***

 

大木の様な陰毛、その下に突き出ているクリトリス、そこから続く複雑な襞、ふっくらとした陰唇、指で広げられたピンク色の秘肉、その後ろ側でヒクヒクと動くアヌス。

それが巨大な姿で上空を覆っていた。

ユイサマ、ワタシタチヲオユルシクダサイ・・・

 

***

 

「一馬!こっちにおいで!」

ユイは感情の高まりのままに、命令口調で一馬を呼んだ。

一馬は、一瞬ビクッとしてから慌てて走り始める。

その様子をユイは、ヴァギナに入れた指をゆっくりと出し入れしながら見下ろす。

「一馬、遅い!もっと早く!」

快感に喘ぎ始めたユイには、身体の斜め後ろから近づいてくる、小さな生き物の動きがもどかしかった。

指をヴァギナから抜き、身体を後ろに捻って、その指先を近づいてくる一馬に向けて降ろしていった。



一馬は近づいてくる巨大な指を見上げ、立ち止まった。彼女の声が上空から響いてくる。

「一馬、快感を高めるためには、犠牲が必要なの

私、もっと気持ち良くなりたいのよ。だから、一馬の命も欲しいの」

 

***

 

一馬は、ユイの残忍さを、いやと言うほど思い知った。

沢山の小さな人々が、彼女の膝で押しつぶされた。さらに、残った人々が彼女の陰部の下で怯えている。

彼らは、この半年間、一緒に暮らしていた人々だった。だが、その人々は、彼女に取って、気侭に潰すことができる存在でしかなかったのだ。

 

そして、彼女が、自分のことを、「一馬クン」から「一馬!」と呼び捨てにした瞬間、自分の命も弄ばれる順番が来たことを直感した。

 

巨大な彼女から逃げることは不可能だった。逃げようとした瞬間に叩き潰されるのは明白だった。

“従うしかないのだ。巨大な女神のご意思のままに従うしかないのだ”

一馬はそう思い、言われたままに、彼女の巨大な姿に向かって駆け出していた。

 

その一馬に向かって、上空から彼女の指先が降ろされ、彼女の声が響き渡った。

その声は、彼女の快感のために、一馬の命を使うことを語った。

近づいてくる巨大な指を見上げる。一馬は涙が出てきた。

 

恐怖と悲しみが心の中で渦巻いていた。だが、それ以上の何かが一馬の感情を支配していた。

憧れた彼女は、巨大な女神になった。その女神の快感の中で死ねることは本望、自分の運命。はっきりと自覚はできないが、その様な想いに捕らわれていた。

涙が止まらない。だが、一馬の男根は痛いほどの勃起をしていた。

 

ドロリとした淫液で覆われている巨大な指が、一馬の身体に触れる。直後、一馬の小さな身体はその淫液の中に埋没する。

慌てて、一馬の口は、最後の言葉『ユイ様!好きだ!愛してる!』を出そうとした。だが、開いた口がドロリとしたもので塞がれ、言葉は出てこなかった。

 

一馬は、心の中で、その言葉を出し続ける。

“ユイ様、愛している・・・ユイ様、愛している・・・”

 

ユイは指を顔の前に持ち上げる。

その指先には、裸の小さな男が淫液に覆われ、ピッタリと貼りついていた。

その小さな男に、淫乱な彼女自身の姿を見せ付けたくなる。

男を蕩かす娼婦を思い浮かべ、上唇を舌でゆっくり舐め、その小さなものに向かって声をかける。

「うっふふ、一馬クン、お姉さんを気持ち良くさせて」

そして、その指を下腹部に向かわせる。

 

ユイは、指をヴァギナに挿入するために少し腰を持ち上げる。

そのユイの目に、股間の下の集団が入ってくる。

指に貼りつかせているのは、彼らと半年間一緒にいた日本語の先生。それを分からせるために、彼らの頭上にその指先を翳す。

 

***

 

島民たちは、膝を折り、両手を合わせて、頭上に聳える巨大な女神に祈りの言葉を続けていた。

ユイサマ、ワタシタチヲオユルシクダサイ。ユイサマ、ワタシタチヲ・・・

その彼らの頭上に、巨大な指が現れる。

「カズマ!」

一人が名前を呼んだ。その指先には、彼らに取っては巨人だった男が貼りついていた。

ネットリとした淫液に覆われている彼は身動ぎもできない様子だった。

 

彼らが半年間、見上げていた男は女神の指先にも満たない存在だった。島民は改めて女神の巨大さを思い知り、その存在に畏怖した。

 

そして、彼らが見上げる中、その指は、天空を覆っている巨大な淫唇に近づいていく。

島民たちは、恐怖で声も出なくなった。それでも、唇だけは言葉を出そうとして動いていた。

ユイサマ、ワタシタチヲオユルシクダサイ

 

***

 

指先に乗せている者に、曝け出している股間を見せつけるために、クリトリスからアヌスにかけて指を往復させる。

そして、「ほら、ここに入れてあげる」と声をかけ、指を、淫唇の中央を割ってグチョっと押し入れた。

その指先でヴァギナの中を撫であげ、性感が高まるGスポットを探る。

淫液が、指を伝わり、滴ってくる。

 

そのまま、指で中をかき回したくなる。だが、そんなことをすれば、一瞬で一馬は潰れ切ってしまう。

ユイは快感の高まりを抑えて、探り当てた性感スポットに指先に乗っているものを残し、指を引き抜く。

 

床に滴り落ちた淫液の中に、数個の点がもがいているのが見える。

「うっふ」と軽い笑いが出る。

 

ユイは、両手を床に着け、意識をヴァギナに集中する。

“感じる!”

小さな男が、その中で、苦しさのあまりもがいている、その動きを感じ取れた。

だが、動いていられるのは、僅かでしかない。膣の力で潰さないまでも、呼吸ができずに数分で死んでしまうことは明らかだった。

 

ユイは、壁の大きな鏡を見る。

一人の青年をヴァギナに入れ、さらに、数百の人々を陰部で押し潰そうとしている彼女自身の姿が映っている。

笑いが毀れそうになってくる。淫乱に、そして残酷に、小さな人々を弄びたくなる。

 

ユイは、鏡に映る自分の姿を見ながら熱い息を吐き、

両足を広げ、陰部を、怯え、集団になっている島民に向けて降ろしていった。

 

***

 

絶望の中にいる島民たち。

大勢の仲間が女神に押し潰されて死んだ。

恐怖の中で集まり固まるしかなかった。

 

一人の少年が、歌を歌いだした。

 

君、知るや南の島

大きな海、広がる青空

たくさん、泳ぐ魚、飛ぶ鳥

いつの日か、生まれし島に帰らん

 

赤ん坊の時に連れて来られ、生まれ故郷の記憶がない少年だった。

その少年がまだ見ぬ遠い故郷を想い、歌を歌った。

直ぐに、周りの若い人々が、続けて歌い出した。

 

君、知るや南の島

大きな海、広がる青空

たくさん、泳ぐ魚、飛ぶ鳥

いつの日か・・・

 

頭上に迫り、天を覆ってくる女神の巨大な陰部。さらに女神の指がそこを弄る、グチュグチュとした音が響き渡り、彼らの歌声をかき消した。

 

島民達は、深い悲しみの中で言葉を出した。

ユイサマ・・・、ワタシタチヲ・・・オユル・・シクダサイ・・・

 

***

 

ユイは、中指をヴァギナの入り口に這わせ、ネットリとした淫液を指にまとわりつかせ、その指で硬くなったクリトリスを擦り上げる。

駆け上がってくる快感が身体の中に満ち溢れてくる。

 

「良い!・・・うっ、良い!・・・」

言葉にならない言葉が、口をついてくる。

 

両膝を床に着け、大きく広げた太もも。その下にいる数百の島民。

それは、最後のクライマックスのため、膝で潰さずに、わざと逃がした人々。

 

“あなた達を、私の快感のために、残忍に殺してあげる・・・”

その想いがユイの頭に渦巻く。

 

彼らの絶望を思う。それがユイの心の中にサディスティックな感情を溢れさせる。

快感の疼きが身体を駆け巡っていく。

 

ヴァギナの中の小さな者の動きは、もう、微かにしか感じられない。

それは、死に逝くもの。だが、最後の快感を、その小さな体から感じたくなる。

 

ユイは、溢れる快感に耐えるために歯を食いしばって、指をグチュっとヴァギナに差し入れる。さらに、微かな動きに向けて、その指先を奥に突き入れる。

指先に、小さな者が抱きついてくる。その小さな四肢が指の指紋を擦る。

 

“助かりたいの?”

口元に笑みが浮かぶ。ユイは、その笑みを浮かべたまま、小さな者を貼り付けた指先で、性感スポットをなぞる。

 

「あっ!・・・いい!・・もう、だめ!」

高まる快感のままに、指の腹を膣の壁に強く擦り付ける。

 

“ユイ様!・・・”

ユイの頭の中に、聞こえないはずの彼の最後の絶叫が響く。

溢れる快感は、限界を超え、弾けそうになる。

 

指をヴァギナから抜く。

股間の下の集団に視線を向け、彼らに話しかけようとする。だが、快感に邪魔され、言葉にならない。

「うっ!・・残忍に、残忍に・・・こっ!殺して!・・・あげる!・・」

 

クリトリスを擦りながら、さらに太ももを広げる。

ヴァギナの淫唇が床に微かに触れる。クリトリスから指を離し、陰部をさらに下げる。

“小さな、数百の人々を、そこで押し潰す!“

快感が、陰部から駆け上がり始める。

 

ヴァギナを、アヌスを、クリトリスを、床に押し付ける。

さらに、陰部全体を床に密着させて、全ての人々を押し潰す様に、腰をローリングする。

そこで、小さな命が次々と消えている。その思いと、擦り付ける感触が、快感を一気に遥かな高みに駆け上げていく。

 

ユイは、堪え切れない快感の中で、声を上げ、前方に倒れ付した。

 

***

 

しばらく、快感の余韻に浸っていたユイ。

ため息をついて身体を起こす。

その口が、無邪気な笑みを浮かべる。

 

「うっふふ、久しぶり。こんなに感じたの・・」

 

立ち上がってティッシュ箱から、ティッシュを取り出す。

床に付着する淫液には沢山の赤い点が混ざっている。それをティッシュで拭う。

さらに、人々を膝で押し潰した辺りの床をティッシュで拭い、それをゴミ箱に放り入れる。

 

そして、シャワールームに行こうとして扉に手を掛け、何かを思い出した様に彼女の口が可愛らしく、クスッと笑う。

「パンティ、どうしよう。破いちゃったし・・・代えの、あったっけ・・」

 

ユイは、ノーパンで帰る自分の姿を想像し、クスクス笑いながら扉を開け、廊下に出た。

 






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