《 サキュバスマリア 05  》

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超巨人となった、私。

全てを超越する、永遠と絶対のカラダ。 素晴らしい優越感。

高層ビルでさえ、私にとってはオモチャ。

さぁ、どうやって遊ぼうかしら?






誰から踏み潰してあげようか? 地面を見る。

こんなに大きくなったにも関わらず、私の目は地面の小人達の顔をはっきりと識別できた。

逃げ惑う、ちっぽけな群集。

その中で一人の少年の姿を見とめた。 私は驚く。

間違えるものか、滝本良樹(たきもと よしき)君! 私が教師をやっている高校の生徒。

特にこの子は可愛くて、気に入っている。

機会があれば女教師の私が「家庭訪問」だと言って彼の家に押しかけ、サキュバスの超能力で悩殺し、若い性の全てを吸い取ってやろうと思っている教え子なのです。

滝本君は呆然と私を見上げている。

私が巨大化した時に地下街を踏み抜いていたらしく、突然、地面がへこみ雑居ビルが傾く。

そのまま滝本君の上にビルが崩れ落ちそうになる。

「危ない!!」 私は叫ぶ。

無意識のうちに巨大化超能力を使う。

次の瞬間、私が予想していなかったコトが起こった。

滝本君が大きくなっていく。

服を破り、どんどん巨大化していく高校生の少年。

もう「こびと」ではない。

マリアとほとんど同じ大きさの「巨人高校生」が、そこに聳え立っていた。


(続く)



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