《 ジュピターの夜 》 2
ジュピター様動画制作 June Jukes
文 みどうれい
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街が燃える、炎が舞う、とても綺麗・・・。
私の手のひらの上に奇跡的に生き残っていたヘリコプターがある。回転翼が壊れて飛べなくなっている。なんて無力な存在。
「助けてください! お願いです!潰さないでください」
蟻のような操縦士の声が、かすかに響く。
聞いているのも面倒になり、私は両手を合わせヘリを叩き潰す。
爆煙が飛び散る。かなりな量の爆薬を搭載していたらしい。
しかし、強靭な私の手には傷ひとつない。
私の手から緑色に輝く稲妻が走る。
そう・・・雷は我が守護星木星の象徴、輝くジュピターの力。
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その夜、最強妖魔の気配を感じた私は、夜の街に飛び出し巨大化した。 妖魔と戦い街を守る! 強い決意を胸に秘める。
「必殺技シュープリーム・サンダー・ハイパワー!!」
私の手から超強力な緑の雷が零れ落ちた。電撃は周囲に拡散する。
大地に緑の雷が放射状に走る。町は瞬時に炎に包まれる。
結局、妖魔は来なかった。街だけが燃えた。
自分のやったコトが理解できずに、私は呆然と立ち尽くしていた。
何かバラバラいう音が聞こえて、私は正気に戻った。
何かしら? え、ヘリコプター?
音のする方角を見る。 真夜中の闇の中でも、私の優れたジュピターアイは鮮明にそれが見える。それは重武装した戦闘ヘリ部隊であった。日本にこんな戦闘部隊があったの?
戦闘ヘリコプター部隊はいきなり私を撃ってきた。
胸とお腹に、パシュ、パシュという軽い衝撃を感じる。数機のヘリコプターが、私の巨大で美しいカラダの左右を飛び去っていく。
あまりに非力な動きなので、最初は攻撃されたという認識がなかったけど、どうやら私にミサイルを撃ったらしい。軽い爆発のあった私のわき腹を見る。そこには傷ひとつなく、純白のセーラー服コスチュームは焦げてもいない。全然、平気。まさに玩具の軍隊ね。
ヘリコプターの波状攻撃が続く。
4〜5機の編隊でミサイルや、機銃を撃ち込んでは、身体の上や横を素通りして、大きく反転してから、次の攻撃をしてくる。
数十機のヘリコプターが、身体の周りで入り乱れ、飛び回っている。
いくら攻撃されてもあまりに無力なので、別に何とも思わなかったけど、そのうちに奇妙な事実に気が付いた。
戦闘ヘリの出撃が早すぎるのだ、私が夜の街で巨大化してあまり時間がたっていない。こんなに速く攻撃部隊を発進できるとは考えられない。
面倒になった私は叫ぶ。
「シュープリーム・サンダー・グレート・ハイパワー!」
私の指先から、超高電圧の |