《 誕生日ケーキが・・・ 》 前編
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誕生日、ちょっとだけ幸せな気分になれる日・・・。
誕生日は、いつもケーキに「自分の年の数のろうそく」を乗せて火をつけていた。
えっと・・・それで今年、わしは何歳になったんかいの〜。
これだけではろうそくが足りんかの。 後、50本くらい足して火をつけよう。
あぁ、燃える。 も〜え〜る。
誕生日ケーキが燃えている。
誕生日ケーキが燃えている。 誕生日ケーキが燃えている。 ろうそくが多すぎた。
あぁ、いったい、わしは何をやっておるのじゃ。
いつものように楽しい誕生日のお祝いをする筈じゃったのに。
あぁ・・・年をとるのは寂しいのぉ。 もう一度、若く元気になりたい。
そうじゃ、異世界に「何でも願いをかなえてくれる妖精王」がおるらしい。
妖精王様にお願いして、わしを若くしてもらおう。
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わしはケーキの火を消し、異世界へ行き妖精王に出会った。
老人 : 「妖精王様、誕生日ケーキが燃えているのですじゃ」
妖精王 : 「ご老人・・・それがどうかしたのかな?」
老人 : 「ケーキに、自分の年の数だけろうそくを乗せての〜、それから火をつけたんじゃ」
妖精王 : 「・・・今年で何歳になったのだ? 無理をしてはいかんぞ」
老人 : 「わしは20歳くらいの若く健康な自分に戻りたいのですじゃ」
妖精王 : 「無茶苦茶言うの。 お前の悲しみ分からぬ事もないが、それは自然の摂理に反する」
老人 : 「お願いです。もう奇跡にすがるしかないのですじゃ」
妖精王 : 「ふむ、まぁよい、今日は気分がいい。我が魔力でお前を若くしてやろう」
老人 : 「あ、有難うございますですじゃ。妖精王様」
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ふと気がつくとわしは自分の部屋にいた。
違和感を感じ、自分の体を見る。
若く、健康な肉体。 なんという事だ、わしは若くなったのじゃ!!
あ、有難うございますです。妖精王様!!