誘 拐 U (4)


                        みどうれい

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 彼女は俺を彼女の巨大なおっぱいに押し付けた。

「うわあああ!!」 ものすごい圧力に、俺は悲鳴を上げる。


 しかし、幸いなことに、彼女はすぐに力を緩めてくれた。

 彼女の温かくてすべすべの巨大おっぱいを感じる。

 それから彼女は、
俺を胸から引き離し、俺の顔を見た。
映画のスクリーンのような巨大な顔が、俺を覗き込んでいた。


 俺は彼女の巨大な手に握り締められているのが、恐ろしかった。
彼女がその気になれば、小さな俺の身体を捻り潰すのに2秒もかからないだろう。

 俺は無意味と知りつつも、つい彼女の巨大な手の中でもがいてしまう。
だが、俺がどんなに暴れたところで、巨大な彼女の力にかなうわけはない。

 そして、いくら大声で喚いても、俺の悲鳴がこの家の外に聞こえることもないだろう。
彼女の家は、どこかの高級マンションの一室のようだ。
きっと防音工事もされているだろう。

 つまり、この部屋の中にいる限り、誰も彼女のやっていることに気がつきはしない。
どう考えても、俺が逃げられる可能性はないと言うべきだろう。


 彼女は手の中に俺を握り締めながら、ベッドに座った。

 彼女はくすくす笑っていた。 彼女にとって、俺の力はとても非力なのだろう。
俺の無意味な抵抗は、ただ彼女を楽しませただけだったようだ。

 彼女の声が響く。

あら、こびとさん・・・、あなたは私の手をくすぐっているのかしら?
暴れたら、私に勝てると、本当に思っているの?」

 彼女はくすくす笑いながら、俺を強く握った。

「うぎゃーー!!」 俺はとんでもない悲鳴を上げる。


「もっと抵抗してみせて、あなたが私の手と闘う時、私はとっても熱くなるの。」

 彼女は俺の反応を楽しんでいた。 彼女は明らかに遊んでいた。
どうやら、暴れても彼女を喜ばせるだけのようだ。

 俺はもう、彼女の手の力に、全く動けなくなっていた。
このままでは、息をすることさえ困難だ。

 俺は大声を上げ、彼女に慈悲を求めた。

「やめてくれー! 降参! 降参だー。 だから・・・ちょっと、ち、力を緩めて・・・。」

 俺はものすごく情けない声で、彼女に頼んだ。


 彼女は返事はしなかったが、すぐに少しだけ力を緩めてくれた。
どうやら、俺の声が聞こえているらしい。

 俺は、荒い息で酸素をむさぼる。

 彼女に抵抗しても痛い目にあうだけだ。
とにかく彼女と話をして、俺に無茶をしないように頼まないと・・・。

 しかし、彼女は俺の希望を打ち砕くかのように、冷たく言った。

「ごめんなさい、私はあなたとお話をする気はないの。」


 俺が何か言う前に、彼女は、俺を再び彼女の巨大な胸に押し付けた。

 彼女の肌と裸の俺の肌とが、直に触れ合う・・・。
小さな俺は、彼女の大きな胸と手の間でもがく。

 驚いたことに、それは信じられないくらい気持ちが良かった
こんなに大きいにも関わらず、彼女の肌はすべすべだった。

 俺の股間のものが、快感に再び大きくなる。

 だが、彼女の巨大な柔肌の下には、信じられないくらい強い筋肉が存在していた。
いつ捻り潰されるか分からない恐怖は、俺を焦らせる。


 突然、彼女は俺を胸から解放し、巨大な顔の前に運んだ。

 俺は、この時とばかりに叫んだ。
「力が強すぎるうー!! もっと優しくしてくれえーー!!」

 男にしては情けないセリフだ。

 しかし、彼女は自分がどれだけ大きくてパワフルなのか気がついてもいないのだ。
少しは手加減してもらわないと、いつ潰されるか分からない。


「あら、私は、ほとんど力なんか入れていないのよ。」
 彼女は微笑みながら、俺にささやいた。

 彼女は、美しくて長い指を、俺の身体の上に走らせた。
そして、彼女は、その指を押し止めることすらできない俺の無力さを笑った。


「あぁん、あなたは私が恐ろしいのかしら?
 彼女は、いたずらっぽい笑みを浮かべ、俺に言った。

 太い親指と人差し指が、俺の小さい体を摘んでいた。

 俺は自分が震えているのを感じることができた。
しかし、俺はまだ絶望はしていなかった。
諦めさえしなかったら、きっと何とかなるだろう。

 彼女の巨体は、俺と遊ぶのが楽しいのか、ぶるぶると震えていた。

 俺は勇気を振り絞って、彼女を見つめた。

「ふふ・・・、とっても小さいあなたは、大きくて美しい私を恐れたりしないのかしら?」
 彼女は猫のように、のどをゴロゴロ鳴らしながら言った。

「でも、もし私が
今からあなたにすることを、あなたが知ったら・・・、
あなたはきっと怖がると思うわ。」


 俺の顔は引きつる。 彼女は何をするつもりなのだろうか。
いやな予感がする。

 彼女は立ち上がり、俺を床の上に置いた。

 俺は彼女の部屋を見回した。

 彼女の寝室は特別仕様らしく、ものすごく広かった。
俺の寝ている部屋の10倍くらいの大きさがありそうだ。

 ここでなら、身長15cmの俺は、床の上を走り回るくらい、充分にできる。

 だがドアが閉まっている以上、彼女から逃げられないことは分かっていた。

 俺はただ呆然と巨大な彼女を見上げた。
神殿の柱のように太く美しい白い脚が、天空にそびえ立っていた。

 10mも上で、裸の彼女の秘所が、草むらの間からのぞいているのが見える。
彼女は腰に手をやり、ふくよかな胸ごしに、俺を見つめて微笑んでいた。

 彼女の巨体は、ほんとうに、スーパーボディだった。


 彼女は俺に話かけた。
「ふふふ、あなたは、どうやら私のことが好きじゃないようね。
逃げてもいいのよ・・・。 逃げられるのならね。」


 彼女の意図を悟った俺は、焦った。

 彼女は俺をその巨大な足で踏みつける気だ。

 なんて俺はバカだったんだ。 
彼女の手の中で俺がずっと暴れていたので、彼女の機嫌をそこねてしまったのだ。

 適当なところで抵抗を止めれば、少なくとも彼女は俺を踏みつけようとなどと
考えなかったかもしれない。

 彼女の足指の爪はピンク色の綺麗なペディキュアが塗ってあった。
彼女の足には、女性らしい優雅さがあった。

 しかし、彼女の足は、俺を1秒で踏み潰せるすさまじいパワーを秘めていた。

 今の俺は身長15cm・・・。 180cmの時にくらべて、12分の1の身長だ。

 ならば体積はその12×12×12・・・?
俺は今、1700分の1以下の体重しかない!



 1700倍の体重の大女!!

 彼女は・・・すごく・・・重い・・・。

 彼女の巨足に踏まれたら、俺の身体が瞬時に炸裂してしまうのは疑いなかった。
俺は俺の身体が、ずたずたの肉の塊になるのを想像し、ぞっとした。


 俺は床の上を走ることはできるが、どうやってもこの部屋からは出られない。
ベッドの下に逃げ込んでも、たいして時間稼ぎにはならないだろう。

 逃げても全く無駄だ。


「今なら間に合う!!」
 俺の心の中で誰かが叫んでいた。

 今すぐ、彼女の足元に走り、地面にひざまずいて、巨大な足指キスでもして、
命乞いをすれば、彼女は俺を生かしておいてくれるかもしれない。

 何でもしますから、踏み潰さないで下さい!! と彼女に願うしかない。

 しかし俺の身体は、凍りついたように動かなかった。



 彼女は大きな足を振り上げ、俺の上に運んだ。
彼女の巨大な足の裏を見た俺は、悲鳴を上げる。

 不思議なことに、彼女のピンク色の足の裏は、とても美しく見えた。

ずううううん!!!

 大地が振動する。


 彼女が、俺のすぐ横に巨大足を降ろした。
地面を震撼させる衝撃に、俺はよろめいた。

 彼女の足はとても大きかった。

 俺はパニックに陥った。
巨大な足が天空から降りてくる恐怖は、すさまじいものだった。


 俺は悲鳴を上げて、絨毯の上を走り出した。

 彼女は楽しそうな笑い声が天空に響いていた。


「だ、だ、だしゅけでええ!! うぅおらりゃ、助けてくれーー!! (T_T) 」

 もうこうなったら、恥も外聞もない。
どうしようもない恐怖に俺は叫んだ。

 もちろん、助けなど何処からも来ない。


 俺のすぐ後ろに、再び巨大な足が降ろされる。
俺は転びそうになりながらも、必死で走る。



 巨大なの足に踏み潰される恐怖!!


 世の中にこれ以上の恐怖を経験した者がいるだろうか!!??

 俺はパニック状態になりながらも、必死に走った。




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