性的な描写、暴力的な表現があります、ご承知の上でお読みください。

 《 ユイとリエさん 》 第1話

               文 だんごろう
               イメージ画像 June Jukes

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リエとユイの研究は、意外と真面目に行われています。数十年先には、食糧危機、地球温暖化、エネルギー不足と、人類の未来は暗く閉ざされていることが見えているので、日本以外の超大国も含めて、彼女達の研究に一途の望みが賭けられています。

では、リエとユイの考えはどうなっているかと言うと、これはかなり複雑です。

リエがリエとして(ミミではなく)、ユイに会ったのは、二人が大学院に入ってからのことです。もちろん、リエが、ユイに近づくために、同じ大学院を選んだためです。

そして、二人は打ち解けあっていきます。リエは、仲が良くなった頃を見計らい、ユイに、自分がミミだったことや、最後に彼女本来の大きさに戻って星に帰ったことを話しています。
さらに、リエは、連れ帰ったポリス達の運命もユイに教えていますが、仲が良くなった女通しですから、かなり赤裸々に、彼らをどの様にしたか、面白おかしく話しています。

餌を与えず、お腹が減ったころを見計らって、彼女のお腹の上に百十数名のポリスを乗せ、乳首に蜂蜜を垂らし、「よーい、どん!」をさせた話。彼らは必死に乳房を駆け上がり、集団で乳首をベロベロと舐めてくるので、その楽しい感触のこと。
クリトリスを数人掛りで擦らせて、その内で動きが悪かった一人を彼らの前で指で潰し、「ほら、がんばってくれないと、こうなっちゃうよ」と驚かした話。慌てる彼らの動きに笑ってしまったこと。
トイレで、ティッシュペーパーの代わりに使った話。あそこに付いた一滴のしずくでも、彼らが飲み込むには量が多すぎて、あまり使い勝手が良くなかったこと。特に、『大』の方はだめで、キレイに舐め取らせるには時間が掛かるので、ウォシュレットで流してから舐め取らせる様にしたこと。
その他にも、後ろの穴に泣き叫ぶ彼らを無理やり入れた話や、スナック菓子の様に上に放り投げて、開いた口でキャッチしてゴクリと飲み込んだ話。

ユイは、リエの話を笑い転げながら聞くので、その態度にリエは少し、ムッとなりました。
「もう!ユイ、そんなに笑わないでよ!
一人だけでしょ、船の中は。だから、だんだんとエスカレートしちゃうのよ。初めは小さな人と思っていたのが、最後はオモチャぐらいにしか思えなくなるって。
それに、私を殺そうとした人達なのよ。ユイだって、同じ環境になったら、絶対、私と同じことをしてたよ」


「ウッフフ、ゴメン、ゴメン、でも、可笑しすぎ」
笑いが堪えられないユイは、また笑ってしまいます。
ですが、その時に、ユイの心の中に、自分も同じことをしてみたという願望が生まれていました。

(後年、リエは、達也に、ポリス達を使ったひま潰しの話をしますが、彼らをティッシュペーパー代わりに使ったこととかは省いています。流石に、そこまでは言えなかった様です。)

その話を聞いてしばらくしてから、ユイはリエに、街中で男を捕まえて、リエの能力で縮めることを頼む様になりました。ですが、リエは、宇宙法に則っていないからと断ります。
ユイは、何とかリエに男を縮めてもらおうと考えます。

ユイは背が高くスレンダーな美人です。その彼女は、パンティが見えそうなぐらい短いミニスカートを履いて、胸の膨らみが半分出ているタンクトップを着て、夜の街を歩くようになりました。その後ろに見え隠れしながら、呆れ顔のリエが付いていきます。

暗がりから男がでてきたら、ユイは嬉しくしょうがありません。笑いを抑えて「リエ!助けて!」と近所迷惑にならない程度の声を出します。
たまたま出合ってしまった男は、急に叫んだユイを見て、目が点。だが、次の瞬間、瞳に金色の光沢を持つ可愛らしい女性が現れ、そして自分の身体が光りに包まれ、気が付けば、彼女達の足元から、巨大な二人の女性を見上げる様になっています。

ユイは、3センチぐらいに縮んだ男を、楽しげにバックにしまいます。リエは横でため息をつきます。ですが、彼女自身、以前に、達也の自転車と共に宇宙船の中に、無実の十数名のポリスを連れ込み、ピストルを故意に撃たせ、処罰の対象に加えたことがあるので、あまりユイを批判できない事情がありました。

ユイはリエに、縮めた男をどうしたか話しませんし、リエもあえて聞くことはありませんでした。
でも、リエは、ユイの家に遊びに行った時、たまたま、その片鱗を見てしまいます。

「なにか、飲み物でも持ってくるね」とユイは下に降りていきました。
リエは、自分がミミだった時に何回も入った部屋が懐かしく、部屋の中を見渡します。
そして、ユイのベッドの隅に丸めたティッシュがあることに気付き、それを横のゴミ箱に入れようとして持ち上げます。その時、偶然、ティッシュはハラリと開き、リエに中の物が見えてしまいます。

それは、半分潰れている小さな男で、それにベットリと白っぽい粘液がまとわりついていました。そして、まだその男が微かに動いているのが、リエには見て取れました。

リエは、そのティッシュを包みなおして、“そうだった、この星では貞操にうるさくないのよね”と思いながら、掌でそのティッシュを握りつぶして、ゴミ箱に入れています。

やがて、ユイは、小さな男で遊ぶことだけでは物足りなくなります。
数百メートルの巨人になって、人々の住む街を、まったく足元を気にせず歩くことを夢見る様になり、それを、「ねぇ、やってみない?」とリエに話す様になります。
ですが、リエから反対されます。
「数百メートルは無理かも知れないけど、二人で巨人になることはできる・・・
でも、だめ、結果的に沢山の無実の人の命を奪うことになっちゃうでしょ。宇宙法では許されないから、絶対だめ!」

そう言われても、ユイは諦め切れません。そして、思いつきます。

“私が人類を全て縮めてしまえば良いのよ!”
そこに、巨人として君臨する自分の姿を思い描きます。

そして、『人類縮小計画』がスタートしていきます。
ユイは、リエの能力に目を付けます。そして、彼女の能力を大学の研究設備を秘かに使って調べ始めます。同時に、リエから、達也との仲を取り持つことをお願いされていたので、それも着々と進めていきます。

リエと達也の方は、達也がリエの巨乳を見て、彼女のことを気に入ったらしく、意外とスムーズに進み、まだリエが卒業する前に、結婚させることに成功しています。

ユイは、何としても、リエの協力が必要です。リエ、一人の能力で、全人類を縮小することは土台不可能なので、彼女の力を科学的に分析し、ユイ自身が実行していかなければならないと思っていました。
ただ、ユイはリエのことが好きで、リエもユイのことが好きなので、徐々に二人で楽しんでやる研究になっていきました。

そして大学院を卒業です。ユイはリエを説得して、二人で、政府系の研究機関に入り、そして、『人類縮小計画』こそが、これからの地球を救う道だと、大々的にプレゼンを行いました。

プレゼンの内容としては、次の様なものでした。
地球温暖化は対比級数的に悪化している。それに遠からずにエネルギー不足が到来する。
そのため、数十年後には人類の滅亡が予想され、一旦、人類が地球上からいなくならないと、この状況の改善ができないと強い調子で彼女達は話し、
その対処として、内部の天候を人為的にした巨大なドームを作り、その中に全ての生き物を収納し、数千年単位で、地球が元に戻るまで待つことを提案しています。そこで、いくら巨大なドームでも、エネルギー確保や、その大きさの限界から、人類を数百分の一のサイズに縮める必要があり、その研究を彼女達が行うと宣言しました。

さらに、彼女たちは、外国に受けが良いように、『人類縮小計画』を現代版『ノアの箱舟計画』と言っています。
神は七日七晩に渡り雨を降らせ、箱舟に乗ったノアと地上を代表する生き物は、その箱舟の中で、雨と、その後、水が引いて陸地が出てくるのを長い間待ちました。その神話を引き合いに出し、箱舟に乗るのを全人類、その待つ期間を数千年規模にすると言ったのです。
ここで、リエの英語力(彼女は地球に来たときに、ほとんどの地球の言語を学んできています)が、生かされています。

結果的に、彼女らの研究は、全世界的なトップシークレット事項として認められていきました。何しろ、世の中にその計画が広まったら、パニックになると思われ、完全な秘密にするしかなかったのです。

二人の研究は進んでいきます。リエが物体の大きさを変化させる時に、暗黒物質(dark matter)と関わっていることが、科学的に分かってきました。宇宙空間に均等に広がっているこの物質の中に、縮める時はその質量を逃がすようにして、逆に大きくする時はその物質を取り込んでいるのでした。研究は順調に進んでいき、質量を暗黒物質に逃がす方の原理は解明でき、実際に実験でも、物を縮小させることに成功しています。
ただ、逆側の、物を大きくする研究については、当面、彼女達には不要なので、無視されています。

では、リエがこの研究にどう思っているかと言うと、彼女のスタンスはユイと少し違っています。
やはり、人類が生き残っていくためには、『人類縮小計画』が必要だと思っています。それに、ユイと一緒にいることが楽しいので、嫌々やっている訳ではありません。
だた、彼女の場合は、宇宙法との兼ね合いがあります。
そのため、初めのころは、縮めた実験体にあえて武器を持たせ、自分を攻撃させていました。そうしないと、縮小体の耐性を調べる実験や、不要になった縮小体の処分ができなかったのです。
でも、それをいつも、ユイに笑われていました。

「リエ、『私を攻撃しないと潰すよ』って脅かして攻撃させても、あまり意味ないじゃないの」
そうなんです。縮めた人々は、脅えて武器を持って攻撃することはないので、脅かすことが必要だったのです。

ですが、宇宙法に例外規定がありました。その地域を代表する政府が認めたことは、戦争に加担すること以外はやっても良い事になっていました。リエはその条文を調べ、さらに、宇宙法の法務局に問い合わせて問題がないことを確認し、リエは変わりました。

リエは、自分が変わった、その日の出来事は忘れられません。

リエは、ユイに、宇宙法でも、研究で出る犠牲者に関わることは問題がないと話しました。
それを聞いたユイは早速、政府に、まったく罪のない人を50人集めることを申請しました。これが、二人からまとまった数の実験体を申請した始めてのことになります。

たぶん、山間にのんびりと暮している人々だったんでしょ。その人達が強制的に集められ、二人によって1センチの大きさに縮められ、床に置かれています。

ユイとリエ、二人は、せっかくだから、セクシーな姿で彼らを踏み潰してあげようということになり、床で脅えている彼らに向かって、優しく、「ちょっと、待っていてね」と声を掛け、彼らを安心させ、更衣室に向かいました。

二人は、更衣室で冗談を言い合いながら、白衣を脱いで着替え始めます。
「ちびちゃん達、どんな気持ちで待っているのかしらね。きっとリエの可愛い顔を見たから、ぼうっとしていると思うよ」とユイ。
「そうかなぁ・・きっと、ユイの氷の微笑を見て固まっているんじゃないの?」とリエ。
「言ったなぁ、それだったら、ユイ様の美しさで固まったとか言うべきじゃないの」
そう言ってユイは笑い出し、リエも笑います。
更衣室は、若い女性の笑い声で華やかに満ちています。

研究室の床に佇んでいる彼ら。
二日前の夜中、集落を軍隊に囲まれ、全住民が空き地に集められました。そして、その中の健康そうな男、50人が選別され、3台のトラックに分乗させられてここに運び込まれ、ガス室の様な場所で出てくるガスに気を失い、気が付けばここの場所にいたのです。
見上げれば、二人の巨大な女性。恐怖のどん底に突き落とされました。
ですが、先ほど、その内の片方が、優しく声をかけてくれたので、巨大な彼女らが危害を加えないことを信じながらも、脅えて、集落に残っている家族のことを不安にも思い、一箇所に固まって震えていました。

二人は、それぞれミニスカートに着替え、メイクアップを始めます。
リエは、楽しそうに鼻歌混じりでメイクアップをしているユイを横目で見ます。
これから彼女達が踏み潰す人々は、リエが無実の人々を初めて潰すことを記念して集められたはずでした。
ですが、ユイが着替えた、パンティが見えそうなぐらいのミニスカートと、最近急に大きくなってきた胸を強調する服は、リエが着替えた服を圧倒するものでした。
リエは、『ユイ、絶対、私より楽しんでいる』と苦笑しています。

リエは、コンタクトレンズを外しました。リエの黒い瞳に金色の光沢が戻ってきます。ユイは、思わず、「きれい・・・きれいな目」と嘆息してしまいます。
リエは、何かから開放された気持ちになり、気分が高揚してきます。

メイクアップが終わり、最後に、スリッパを脱いで、ユイは、ミニスカートに合う踵が高めのサンダルを履き、リエはお気に入りの黒のサンダルを履きました。そして、二人は更衣室から出てきます。
廊下に、リエとユイのサンダルの音が、コツコツと小さく響いています。

「うちのお兄ちゃんが、リエに惚れちゃうわけ、分かるよ。ほんとに、良いオッパイと、良いケツしてるもんね」と、ユイがふざけた様に声を出し、リエのお尻を片手で撫でます。
リエは、お尻を振って「うっふん♪」と声を出してから、ミニスカートから伸びているユイの脚に目をやり、「ユイの脚だって、すごくキレイ。みんな見蕩れちゃうよ」と切り替えします。

ユイは、リエに笑顔を見せて話します。
「良かったね。ミニスカートに着替えてあげて。そうよね。最後に見上げるものが、リエのお尻と、私の脚なら、ちびちゃん達も満足よねぇ」
そして、二人はクスクスと笑い、小さな人々が待っている部屋のドアを開け、中に入っていきました。

(続く)


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